「残飯を見ると、ほぼ半分がご飯だったんです。数年前からそんな感じでしたが、最近は確かにご飯を食べないようです」
これはソウル市鍾路区(チョンノグ)のサムギョプサル店経営者の言葉だ。韓国では最近、食堂の経営者らが食品ロスに頭を悩ませている。ダイエットなどのためにご飯を残す客が多くなったからだ。生ゴミの半分をご飯が占める場合も多いため、一部の食堂は希望する客にだけ提供している。
だが一方で、ご飯の量を減らしてお客さんから抗議を受ける場合もある。昨年、米の価格の引き上げに合わせて、1000ウォン(約107円)程度だったご飯の値段を引き上げたケースが多いため、誤解する客が多いという。
サムギョプサル店の経営者は「多くの人が2人で1つ程度頼んで分けて食べているが、それさえも残す人も多い」と話した。
鍾路区のスンデクック店の経営者(40代)も「山盛りご飯は昔の話で、最近はご飯をたくさんついでも喜ばれない。むしろお客さんの中には、ご飯を出さない分、値段を下げてほしいと考える人もいる」と耳打ちした。
統計庁の糧穀消費量調査(2022年)によると、1人当たりの年間米消費量は56.7㎏で前年の2021年比0.4%減少した。これは統計作成以来最も低い水準だ。1992年の112.9㎏と比べると半分近く減ったわけだ。
京畿道(キョンギド)の30代会社員は「前回の健康診断で医師から体重を減らさないと大変なことになると言われた。そんなに運動しないので、食堂ではご飯を半分しか食べないようにしている」と明かした。
ソウルの40代会社員も「会社の後輩たちは男女を問わず、よくダイエットを理由にご飯を半分に減らしている。食堂でご飯の消費量が減ったというのも理解できる」と伝えた。
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