2024 年 11月 26日 (火)
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「答えるだけではもう古い」…親しい友人のようなAI登場 (下)

(ネイバー提供)©news1

「呼び出し語」がないというのも従来のAIサービスと異なる点だ。通常、AIサービスを利用するには「呼び出し語」が必要だ。これを使って初めて会話ができる。一方、「A.」は「呼び出し語」の代わりに「マイク」または「文字入力」ボタンを押して会話しなければならない。多少煩わしい面もあるが、一般的な会話で相手の名前を毎回呼ばなくていいように、より自然に話ができるようになった。

韓国ネット大手ネイバーも独自開発した超巨大AI「ハイパークローバ」をもとに、自由に会話できる「スマート辞典」機能をAIスピーカー「クローバ」に追加した。

スマート辞典は、次から次に続く連続的な会話が可能だ。「地球で一番大きい恐竜は何?」と質問した後に「じゃあゾウよりどのくらい大きい?」と聞いても答えてくれる。利用者が数秒間応答しなければ、「ゾウより小さい恐竜をお教えしましょうか?」と利用者に逆質問することもある。しかし、現在は恐竜、宇宙、ペットにテーマが限定されている。

自然な会話ができる秘訣は「ハイパークローバ」にある。

これは、ネイバーが韓国語に最適化したAIモデルの構築のために開発した技術で「GPT-3」よりも韓国語データを6500倍以上学習した。5600億トークン(コーパス)の韓国語大容量データを構築した。これは、韓国語ウィキペディアの2900倍、ニュース50年分、ブログ9年分に値する規模だ。学習には3000億トークンを使用した。

これに加え、キャラクターと会話する「アバターチャットボット」も開発中だ。会話の流れを理解し、自然に会話することはもちろん、キャラクターが表情を見せるなどの非言語的コミュニケーションが可能になると予想される。

海外では、Googleが「呼び出し語」なしでAIサービスと会話ができる技術を発表した。

Googleは最近「GoogleI/O開発者カンファレンス2022」で「オッケーGoogle」のような「呼び出し語」がなくても利用者の視線を認識してGoogleアシスタントを起動させる技術「ルックアンドトーク(Look and Talk)を公開した。利用者の声を登録すれば、繰り返し命令する文言は「呼び出し語」なしで利用できるようにもなっている。

「ルックアンドトーク」は、Googleが独自開発したAIチップ「テンサー(Tensor)」を使用している。Googleは、日常会話のような自然な会話を成立させるためには0.2秒以内に反応しなければならないとしている。また「うん」のような会話停止状態が発生しても話が途絶えないように、ニュアンスを理解する水準までGoogleアシスタントの技術を改善していく計画だ。

AIサービスはこれからも進化する。SKテレコムAI&CO担当のイ・ヒョナ氏は「PCからモバイル時代に移り、モバイル時代の次はAIサービス時代になるだろう。これまでは声が中心だったとすれば、視覚化されたAI、そして会話というコミュニケーションを通じ、利用者に親密感を与え、愛着関係を形成する水準になるだろう」と述べた。

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