韓国でウェアラブル(着用型)ロボットをより簡単に目にすることができるようになりそうだ。日常生活で歩行を補助する軽いタイプのロボットが今年発売され、下半期には多数の類似製品が登場する。
ウェアラブルロボットは文字通り着られるロボットで、体の不自由な人たちのリハビリから産業現場での作業員の支援、戦争まで、さまざまな場面で使われる。人間の身体能力を補助・強化する機能が主に用いられる。
日常用ウェアラブルロボットは医療・産業用に比べてまだ市場が形成される前の段階だ。一般の人が使えるほど小さくて安い製品を作るのが難しかった。しかし、最近の市場の需要に基づいて技術的に改善され、普段から使えるウェアラブルロボットの製品が徐々に登場している。
韓国ウェアラブルロボットスタートアップ「ウィロボティクス」が日常用の「ウィム」を公開した。ウィムは「誰もが個人所有のロボットを一つずつ持つ」というモットーのもと、人々の正しい歩行運動のために開発された。重量はわずか1.6キロと軽く、どこでも一人で簡単に着脱できる。
ウィムはベルトのように装着すると、歩く時に足を持ち上げてくれる。逆に力を入れて運動器具のように活用することも可能だ。筋力が低下する高齢者や、重い荷物を持って長時間歩く人を支援することができる。
また、正しい歩行姿勢に矯正したり、短時間で多くのカロリーを消費して体力を鍛えたりもできる。専用アプリを活用すれば、着用者の筋力とバランス、姿勢などの歩行指標を収集・分析し、補完点を診断しオーダーメード型運動ソリューションを提供する。
一般消費者用の場合、上り坂と下り坂モードが追加された。上り坂では体力の消耗を減らし、下り坂では膝の衝撃荷重を減らす。価格は319万ウォンだ。
今年3月、韓国新興市場の「コスダック」に上場したウェアラブルロボットメーカーの「エンジェルロボティクス」も日常用製品「エンジェルスーツ」を今年下半期に発売する予定だ。エンジェルスーツは日常の歩行・運動を補助するウェアラブルロボットだ。利用者の必要に合わせて使えるように、部位別に製品群が開発された。
エンジェルスーツは安定した歩行軌道を誘導し、けがを防止するために開発された。尻の関節補助ロボット「スーツH10」と膝関節補助ロボット「スーツK10」が年内に先に発売される。足首関節補助ロボット「A10」は来年中に発売する計画だ。
「エンジェルスーツ」は駆動機が腰の左右に位置しているのが特徴だ。太ももの外側に連結されたフレームが動力を伝達する。足の片方だけを補助、あるいは両足を補助するかは選択することができる。バッテリーは着脱可能。製品価格はまだ公開されていない。
サムスン電子も企業間取引(B2B)市場ですでにウェアラブルロボット「ボットフィット」の販売を始め、第3四半期中に一般消費者向け製品を披露するとみられている。
サムスン電子は4月だけで「ボットフィット」関連特許4件を相次いで出願し、業界の期待感を高めた。今年初めから出願した関連特許は、分割件を含めると約9件に達する。
ボットフィットは関節が不自由な高齢者や患者の歩行を助ける補助装置として発売される。歩き方に合わせて動力を加えるか、逆に負荷をかけて筋力強化用として使える見通しだ。
ロボット業界関係者は「ウェアラブルロボット市場が医療と産業安全を越えて日常とスポーツの領域にまで広がっている。誤った姿勢により疾患を訴えたり運動時間が足りなかったりする現代人にとって効果的なものになりうる」と話した。
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