韓国の化粧品大手「アモーレパシフィック(AMOREPACIFIC)」と「LG生活健康」が白髪関連シャンプーを相次いで発売している。染毛剤人気の影響で高価なプレミアム生活用品市場が大きくなり、安全性を検証すれば市場を先取りできるという自信がある。一方、一部の企業は食品医薬品安全処の結論を待ちながら、様子見をしている。
アモーレパシフィックは最近、脱毛専門ブランド「リョ」シリーズの一つとして「リョーダブルエフェクター白髪カバーブラックシャンプー」を発売した。リョーブラックシャンプーは従来の製品に比べて白髪カバー効果を3倍高め、3週間の人体での適用試験の結果、約7回の使用で変化を感じることができるというのが会社側の説明だ。暗い色を求める消費者が多く、濃いブラウンも追加した。
LG生活健康は白髪シャンプー技術を活用した一時染毛用製品「ドクターグルートブラックリカバーブースティングスターター」を発売した。この製品は一度の使用で、6月に発売した「ドクターグルートブラックリカバー白髪カバーシャンプー」を30回使用した効果を出すというのが会社側の説明だ。
白髪シャンプーのように、白髪の根元部分に色を重ねる方式だ。酸化剤などで髪の中のキューティクルを開いて髪の色を変える染毛剤とは違う。会社側は、ブースティングスターターを使用した後、ブラックリカバーシャンプーを毎日一緒に使えば、色の持続力をさらに高めることができると説明する。
このように大企業が白髪シャンプー製品群を強化するのは、プレミアムシャンプー市場の成長と軌を一にしている。白髪シャンプーはほとんど「脱毛症状緩和機能性」を同時に獲得している。業界では、国内脱毛管理ヘア製品の市場規模を年間8000億ウォン台と推算する。
このうち白髪シャンプーの割合は10%台と推定される。実際、LG生活健康のHDB(ホーム・デイリービューティー)事業の売り上げはプレミアムブランドの成長で、前年に比べて増加中だ。アモーレパシフィックは、低価格ラインの生産中止など商品ポートフォリオの再整備でデイリービューティーの売り上げが減っているが、プレミアムラインの強化、高収益商品の比重拡大で改善を図っている。
カギは効果と安全性だ。白髪シャンプーの市場を開拓したモダモダ(Modamoda)が、有害物質を原料に使っているのではないかと指摘されて食品医薬品安全処と対立しているうえに、食品医薬品安全処は今年「染毛剤成分に対する定期危害評価」を実施している。9月には食品医薬品安全処が一部染毛剤成分に対して使用不可判定を下し、業界に波紋が広がった。食品医薬品安全処は、最終報告書は来年公開されるが、危害性のある原料を放置できないと判断し、評価を終えた原料をまず使用禁止するという立場だ。
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