ソウル市内で365日、深夜1時まで営業する公的夜間薬局が、深夜に急な薬が必要な市民にとって重要な存在となっている。9月時点で、ソウル全域には夜間薬局が33軒存在し、年中無休で深夜まで営業している。しかし、特に連休中には通常の倍以上の患者が訪れ、医療現場の混乱が肌で感じられる状況となっている。
衿川区で夜間薬局を運営する薬剤師イ・クムボンさん(72)は4年間、夜間営業を続けている。特に連休中には遠方から訪れる患者も少なくないという。近隣の区だけでなく、遠くは京畿道からも患者が訪れることがあり、「いつでも開いているという噂が広まり、使命感が生まれた」と語る。
夜間に訪れる患者には、コンビニを探していた末に薬局にたどり着く人も多く、緊急時には薬局が重要な役割を果たしている。冠岳区で1年間、夜間薬局を担当している薬剤師ペ・スソンさん(33)は「最近の医療危機により、病院で受け入れられなかった患者が薬局に押し寄せている」と感じているという。例えば、手を切った患者が5軒の病院に断られた後、ペさんの薬局に来たこともあった。
夜間薬局は、非緊急の軽症患者に対する初期対応を担い、病院の負担を軽減する役割も果たしている。ペさんは「夜間には微熱などの軽症患者が多く、薬局が彼らを一時的に支えている」と説明している。
このような夜間薬局は、住民にとって身近な存在であり、緊急時の頼りとなっている。
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