韓国統計庁が最近公開した「2021年死亡原因統計結果」によると、昨年の自殺者数は1万3352人で、前年(1万2975人)より1.2%増加した。1日平均36.6人が死亡したことになる。韓国の年齢標準化自殺率は23.6人(2021年基準)で世界協力開発機構(OECD)加盟国(平均11.1人)の中で最も高い。
特に10~30代の死亡原因1位は自殺だった。20代は死亡者全体の2人に1人(56.8%)が自殺で生涯を閉じた。40~50代でも自殺は死亡原因の順位が2位だった。
憂鬱感がピークに達した時、電話で相談サービスを提供する電話相談センターは、大きく5カ所が運営している。最も広く知られている相談電話は韓国保健福祉省が運営する1393だ。24時間運営している。福祉省は「希望の電話129」も運営しているが、平日の通常営業時間のみ相談サービスを提供する。また、女性家族省は1388青少年サイバー相談センターを運営している。
相談要請は増加している。今年上半期(1~6月)の月平均自殺予防相談電話(1393)の要請件数は1万5395件で、2019年(7457件)に比べ2倍以上増加した。だが、相談センターに実際に電話をしても、相談員が通話中の場合が多い。
国会予算政策庁によると、新型コロナウイルス感染以降急増した需要に対して、カウンセラーの補充が低調だったため、2018年12月から今年6月まで電話を試みて実際に相談を受けた割合は57.9%に過ぎない。
ソーシャルディスタンスの強化で相談件数が急増した2020年9月には相談電話応対率が29.4%まで下落した。
増えた相談需要に追いつくために福祉省は5月、相談員の定員をこれまでの57人から80人に拡大した。だが、人材補充が容易ではない状況だ。6月の段階で自殺予防相談電話の在職人員は56人で、定員の70%のレベルに過ぎず、先月はむしろ52人に減少した。
求人難の背景にはカウンセラーの過度な仕事量、きつい感情労働などが原因に挙げられる。福祉省の関係者は「自殺予防相談業務の場合、難易度が高く専門性を要求する。このため関連業務経歴要件を満たす人材が多くない」と明らかにした。
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