2024 年 11月 27日 (水)
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「無計画に本を読んでも成績は上がらない」

Startup Story ~~ 成功のカギ

アーティフィシャルソサエティー キム・ギヨン代表

キム・ギヨン代表©MONEY TODAY

「重いものを持ったからといって筋肉モリモリになるわけではないでしょう。どんな筋肉をどのように使うのか、すべてに方法があります。読解力(読解力)も同じです。むやみに本を読んだからといって読解力が増し、試験の成績が上がることはありません」

アーティフィシャルソサエティーのキム・ギヨン代表は、自社の読解力診断・向上ソリューション「レッサー」をこう紹介した。レッサーは、スマートフォン内蔵カメラを使って、文章を読むユーザーの視線を追跡し、読解力を診断するソリューションだ。診断後は、レベルごとの教育コンテンツや訓練方法を提示し、読解力を向上させる。

最近は、試験の成績が低い理由として、思考力や論理力が足らないのではなく、「文章を読む能力」が足りないためだという場合が多いそうだ。映像メディアの増加で読書経験が減り、文章を読んで理解する行為そのものに慣れていないというわけだ。「こうした学生たちにいくら立派な先生が来ても助けられません」。キム代表はこう指摘する。

このような問題を解決するため、レッサーは使用者の読解力を先に診断する。

駆動方式は単純だ。スマートフォンやタブレット画面に1000字前後の文章と問題を示す。ユーザーが文章を読んで問題を解くと、その間、人工知能(AI)はスマートフォンのカメラで文章を読むユーザーの視線を追跡する。特に、一度にどれだけ多くの単語を認識するのか、すでに読んだ部分を何回繰り返して読むのかなど、パターンを分析する。

これにより、▽作業記憶▽視覚認知▽一般認知▽注意集中▽読み取り速度▽正解率――など6つの読解力要因水準を診断する。「実際に難読症治療医療機関でも使う方式、ソウル大特殊教育科とともに読解力に影響を及ぼす視線パターンなどを持続的に研究しています」(キム代表)

読解力を診断したうえで、不足する要因を向上させる方法を提示する。「ジムでインボディ(InBody、体の成分を分析する装置)を通して部位別の筋肉を分析し、必要な運動をするように、読解力の要因別に向上させるコンテンツや訓練方法を提示します」。キム代表は紹介した。

レッサーの概念図©MONEY TODAY

レッサーを作ったのは偶然のきっかけ、という。AIを活用したヘルスケア創業のため、チームメンバーを募集したが、このうち1人がかつて難読症を患い、完治した経験があったという。AI技術を活用すれば、難読症という疾病を治療する医療行為とまではいかなくても、それに類する読解力低下の問題を解決できると考えた。このように、アーティフィシャルソサエティーのレッサーソリューションが誕生することになる。

アイテムは決まったものの、事業化は容易ではなかった。AIが文章を読むユーザーの視線を追跡するためには視線のデータが必要だが、これを得る場所がなかったからだ。視線に関するデータさえあれば十分で、プライバシー問題は比較的自由だったが、主要な消費層である小・中学生の視線データを得る場所はなかった。

キム代表とチームメンバーが出したアイデアは「AI体験講座」だった。起業メンバーらは皆、ソウル大出身のAI専門家だったので、小・中・高校生のためのAI体験講座を開けば、学生らが訪れるだろうと思った。

予想は的中した。「AI関連の講義をし、その技術で作った“視線追跡”サービスがあるが、テストしてみるか、と尋ねると、みんな同意しました」

実消費層データまで手にし、AI目線追跡の技術精度を高めると、事業化にも拍車がかかった。予備創業パッケージ支援事業としてアーティフィシャルソサエティーを支援していたソウル創造経済革新センターは、資金支援・メンタリングとともに投資家を紹介してくれた。

「先月2月にK社などアクセラレーターベンチャーキャピタル3社と7億ウォン規模の投資誘致契約を締結しました。ソウル創造経済革新センターが積極的に投資会社審査役の連結を支援してくれました」

投資を受けたレッサーは、ベータテストを終えて、上半期中に正式発売を控えている。まだ初期の起業段階ではあるが、キム代表はグローバル進出に目標をすえている。このため、すでにシンガポールに法人も設立した。現在、現地の言語コンテンツを提携するパートナーを探している。

「今年必ず成し遂げたい目標は、2カ国以上で売上を発生させること。レッサーは子どもたちに『試験の点数が低かったのは努力をしなかったためではなく、方法が少し間違っていたから』と言えるソリューションです。韓国のみならず全世界の子どもたちの勉強ストレスを少しでも減らしてくれるソリューションになる」

キム代表はこう意気込む。

©MONEY TODAY

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