人工知能(AI)を活用したサービスが本格化し、スタートアップが一部カテゴリーに特化した「バーティカルAIモデル」に集中している。
チャットGPT、グーグルバードなどインフラと資源が豊富なビッグテック企業は、総合的で一般化された機能で産業の全領域に適用されるAIモデルを開発することができる。これとは異なり、人材と予算に制限があるスタートアップは、特化したバーティカルAIサービスを開発し、隙間でチャンスを狙っている。
LGユープラス、ネクソン、クラフトンなど、韓国の主要IT企業はAI自然言語処理(NLP)技術スタートアップ「チュニブ(TUNiB)」のサービス「ディアメイト(DearMate)」を利用している。ディアメイトは、利用者とユニークな個性を持つAIチャットボットが相互作用するプラットフォームだ。
チュニブはドメイン特化型sLLM(小型巨大言語モデル)を開発中だ。チャットGPTなど主要LLMサービスは一般的に脚光を浴びているが、コスト負担が大きく柔軟性に劣るという欠点を抱えている。
チュニブは、大衆化されたAIサービスを開発するのではなく、特定の利用者層の条件に合わせて、細かなマルチペルソナを作った。「閻魔大王」「雑学多趣味な猫」「僧侶」などユニークなチャットボットと対話が可能で、ゲームや特定顧客プラットフォームにそのまま移植できるので便利だ。
ほかにも、法曹界に従事する人の業務環境に特化したAIソリューションを提供するリーガルAI企業BHSN▽利用者の数学の問題解決能力と固有のミスを把握して実力をアップデートする「数学大王」の運営会社チューリング――のような事例も登場している。教育・医療・スポーツなどさまざまな産業にバーティカルAIが適用されている。
サムスン電子が世界で初めてモバイルAIデバイスであるギャラクシーS24シリーズを発売し、デバイス自体で情報を処理できるようにサポートするオンデバイスAIも脚光を浴びている。デバイスとAIが結合し「軽量化技術」が重要になったためだ。
代表的なスタートアップはスクイーズビッツ(Squeeze Bits)。スマートフォンやノートパソコンをはじめとするデバイスやGPUクラウドなどさまざまな環境に適用することができる。AIモデルの推論過程で必要なメモリ使用量と演算量を減らし、高速計算をサポートする。
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