
韓国・大田市(テジョンシ)が高齢者に配布したAI(人工知能)見守りロボット「クムドリ」が、自殺をほのめかした高齢女性の命を救った。
大田市によると、今月6日午前2時ごろ、市内のアパートで一人暮らしをしていた70代の女性が、クムドリとの会話中に「死にたい」「助けて」と繰り返し口にした。
これを異常と感知したクムドリは、すぐにモニタリングセンターへ警報を送信。これを受けた担当者が電話で安否確認したところ、意味不明な発言をしたため警察に通報した。
警察は現場へ駆けつけ、女性の状態を確認。家族と連絡を取り、翌日には保護者の同意を得て入院措置がとられた。女性には統合失調症や双極性障害があり、自殺衝動が頻繁に起きていたという。
女性は日ごろからクムドリに歌をリクエストしたり、一緒に踊ったりし、情緒的な交流を続けていた。家族は「ロボットがそばにいてくれて救われた」と感謝の意を表した。
大田市は今年1月から地域包括ケア事業の一環として、市内5区に各200台ずつ、合計1000台のクムドリを配布。このロボットは話し相手や健康モニタリングに加え、うつ病・自殺リスクの早期発見と関係機関への自動通報機能も備えている。
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