賃貸住宅の借り主が次の入居者を探してこない限り、保証金が返還されない――こんな事例が韓国で広がっている。
ある会社員は契約満了前に家主から「次の借り手が見つからなければ保証金は返せない」と一方的な通告を受けた。こうした対応は大学周辺やワンルームマンションの多い地域で頻発しており、不動産契約に不慣れな学生や若い社会人が被害を受けている。
警察の捜査によると、ソウル市内の学生街では家主が114億ウォン(約12億5000万円)規模の保証金詐欺で逮捕された。被害者は主に韓国外国語大学や慶熙(キョンヒ)大学の学生。大学周辺ではこうした詐欺が横行し、保証金を返さない家主が増加しており、結果的に賃貸契約の形態が月々の家賃支払いにシフトしている。
不動産プラットフォームの調査によると、2023年8月のソウル主要大学周辺のワンルームの平均家賃は60万ウォン(約6万6000円)、管理費は7万9000ウォン(約8700円)と前年よりもそれぞれ上昇している。
専門家は、借り主が保証金を確実に返還してもらうためには賃借権登記命令など法的手段を利用することが不可欠だと指摘している。
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