
韓国慶尚北道と慶尚南道を襲った深刻な山火事被害を受け、韓国の各自治体が春の訪れとともに準備していた桜祭りの開催をめぐり苦悩している。
蔚山市、全羅南道宝城郡、ソウル市道峰区などは、3月末から4月初旬に予定していた桜祭りを中止した。全国的な災害の中で祭りを開くことが「不適切だ」と判断したためだ。
一方で、全国最大規模の桜祭り「鎮海軍港祭」を主催する慶尚南道昌原市は、軍部隊の開放イベントや空軍のエアショーなどを中止しつつも、規模を縮小して祭りの開催を決定した。昌原市の関係者は「被害状況を十分に考慮し、例年より落ち着いた雰囲気の中で実施する」と説明している。
だが、この決定に対し、ネット上や市民の間で賛否が分かれている。
被災地にボランティアに赴いたという会社員(33)は「現地の状況は想像を絶する。家を失って路上に座り込む高齢者の姿に涙が止まらなかった。そんな中で本当に祭りを強行する必要があるのか」と強く批判した。
一方、地元住民(44)は「すでに哀悼の気持ちを持って寄付もした。悲しみは悲しみとして、喜びもまた必要だ。すべての人が一緒に泣かなければならない理由はない」と主張している。
別の地域住民(50)も「祭りは単に騒ぐ場ではない。長期間準備してきたものであり、地域経済にも直結している」と理解を求めた。
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