◇八公山の北側の村が浮かび上がる…「軍威花本駅、両親が幼いころ」
大邱(テグ)の最北端に位置した軍威(クニ)が最近、レトロ感性を刺激する人気旅行地として浮上している。駅舍、学校、農家など、人口が減少して使われなくなった古い建築物が旅行名所として再生したのだ。
「花本(ファボン)駅」と「両親が幼いころ」がその中心で、軍威のレトロ観光を牽引している。花本駅は1938年2月、中央(チュンアン)線普通駅として営業を始めて以来、今も軍威で唯一旅客列車が停車する駅だ。
ドラマのセット場のように小さな駅構内、蒸気機関車が走っていた1930年代末に列車に水を供給するために設置した給水塔、「花本駅」の詩碑、廃車になったセマウル号の車両を活用したレールカフェ(週末・祝日運営)などが面白い。
「両親が幼いころ」には1954年4月に開校し、2009年3月に廃校した旧山城(サンソン)中学校の建物を活用して、1960~1970年代の花本村の生活様式を展示した農村文化体験場だ。教室や文房具、漫画喫茶、理髪店、駄菓子屋、練炭屋、写真館、電気屋などを再現し、昔の制服を着る▽四輪自転車に乗る▽カルメ焼き作り――などの体験プログラムを実施する。
◇私たち、思い出の旅に出ようか? 群山タイムトラベル村
群山(クンサン)タイムトラベル村は代表的なレトロ旅行地だ。さまざまな近代建築物はもちろん、1980~1990年代の感性をそのまま残した路地の風景が懐かしい。タイムトラベル村を見学するのに最適な出発地は群山近代歴史博物館だ。
群山の近代史を一遍に見ることができるが、日本による植民地時代の残念な記録がほとんどだ。博物館の左側には旧群山税関本館(史跡)を活用した湖南(ホナム)関税博物館がある。右には旧日本第18銀行群山支店(国家登録文化財)を補修・復元した群山近代美術館と、旧朝鮮銀行群山支店(国家登録文化財)を活用した群山近代建築館が続き、これらの後方に鎮浦海洋テーマ公園がある。
日本の植民地時代に建設された群山海望窟(国家登録文化財)を経て、映画「8月のクリスマス」を撮影した草原(チョウォン)写真館にも立ち寄ってみよう。日本人の富裕層居住地の新興洞(シンフンドン)に残る日本式家屋(国家登録文化財)と、寺院の東国寺(トングクサ)もタイムトラベルの特別な見どころだ。
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