2026 年 2月 14日 (土)
ホーム社会「春節特需はどこへ?」物価高に沈む韓国の伝統市場…消えたにぎわいの理由

「春節特需はどこへ?」物価高に沈む韓国の伝統市場…消えたにぎわいの理由

ソウルの伝統市場(c)news1

「春節のかき入れ時だというのに、昔のようではない。客足が大きく減った」――。旧正月を控えた9日午後、ソウル市陽川区のある伝統市場では、通路のあちこちに空間が目立った。商人たちは店先に座り、携帯電話を見たり隣の店主と会話したりしながら客を待っていた。例年であればにぎわう時期だが、今年は明らかに閑散としている。

物価高と金利負担、消費心理の冷え込みが重なり、自営業者や小規模事業者の体感景気はなかなか上向かない。14年間店を営むという商人は「2025年の春節は戒厳令事態の影響も重なりさらに悪かった。今年はそれよりはましだと言われるが、実際の商売はもっと厳しい」とため息をついた。

江西区の別の伝統市場でも状況は似通う。精肉店を営む店主は「以前は春節前になるとまとめ買いが多かったが、最近は全体的に購入量が減った。財布のひもが明らかに固い」と話す。市場内の飲食店も例外ではなく、スンデクッパ店の主人は「物価上昇と景気低迷が長引き、外食客も目に見えて減った」と語った。

政府と自治体は春節を前に消費刺激策を相次いで打ち出している。韓国の電子商品券「オンヌリ商品券」の割引販売やキャッシュバック企画、伝統市場特別セールなどが代表例だ。オンヌリ商品券は最大10%割引で販売され、一部地域では使用額の一部を還元する取り組みも進む。伝統市場や路地商圏への消費誘導が狙いである。

しかし現場では「効果は限定的」との声が少なくない。京畿道高陽市一山で餅店を営む店主は「商品券を使う客はいるが、来店客数そのものが多くない。割引や還元があっても消費心理が冷え込んでいれば効果は限られる」と指摘した。「今は“名節特需”という言葉が色あせている」とも漏らした。

最近は一部大型伝統市場で価格表示や“ぼったくり”を巡る論争も浮上し、商人の不安材料となっている。特定の事例が市場全体への不信に広がりかねないためだ。ある商人は「信頼が揺らげば客足はさらに遠のく」と懸念する。

(c)news1

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