
韓国のLCC「済州航空」が7月24日から仁川―シンガポールの直行便を開設する。昨年の務安空港での旅客機事故後、初の新規路線となる。当初3月30日予定だったが事故の影響で延期された。
運航は1日1往復。仁川発20:05、シンガポール着翌日1:20、復路はシンガポール発2:20、仁川着10:10。これまで釜山―シンガポール便のみ運航していたが、ビジネス需要を取り込むため仁川便を開設した。
シンガポール路線の旅客数は2019年の163万人から2024年には225万人に増加している。済州航空は、この需要拡大を狙い新規就航に踏み切った。また、昨年10月に開設したインドネシア・バタム便との相乗効果も期待される。バタムはシンガポールからフェリーで1時間の距離にあり、物価の安さから宿泊拠点として人気がある。
昨年の務安空港事故後、済州航空は運航安定化を最優先とし、新規路線の発表を控えていた。2024年初めには冬季期間中に1878便を減便し、安全対策を強化。その影響で、国内LCC業界で旅客数1位から3位に転落したが、2月には107万2171人の利用者を記録し、ジンエアーやティーウェイ航空を上回った。
航空業界では「済州航空の信頼回復は早い」との見方が強まっている。中・短距離路線を中心に、新型機導入で中央アジアやインドネシア市場にも進出を進めている。
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