新型コロナウイルスの影響を受け、韓国のホテル業界では明暗が分かれている。一部のビジネスホテルのバイキングレストランが人手不足で事実上廃業に追い込まれている半面、高級ホテルでは消費ムードの回復で、予約すら難しい状況だ。
あるホテルでは、新型コロナウイルス感染で業績が悪化すると、職員が相次いで退社した。爆発的な感染拡大期「パンデミック」から、一定地域で一定の罹患率で感染が繰り返される「エンデミック」に転換する中、最近まで人員が補充されていない。人手不足は解消されず、バイキングレストランが危機に追い込まれている。
このホテルの関係者は「コストパフォーマンスが良く、人気を集めたバイキングレストランをこれまで一部縮小して運営してきたが、10月から来年に向け、事実上営業を中断せざるをえなくなった」と話す。
ホテルの他の支店も厳しい事情は同じだ。ソウル中区にある支店でも、やはり人手不足が深刻で、レストラン運営を大幅に縮小した。
これに対し、高級ホテルの客室や、ラグジュアリービュッフェレストランは、順番待ちリストに名前を載せるのが難しいほどの盛況ぶりだ。人材の補充も円滑に進み、施設をフル稼働させている。
新型コロナウイルス感染拡大以降、ホテル業界は人手不足に苦しんだが、その後の人材採用では両極化が深刻化していると言える。パンデミック期間の構造調整を経て、雇用の不安定さと劣悪な処遇などの問題が浮上したためだ。
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