韓国で9級国家公務員の公開採用試験競争率が今年、30年ぶりに最も低い水準を記録し、新人公務員の処遇にも関心が集まっている。特に今年から最低賃金が史上初めて9000ウォンを超え、公務員と、最低賃金を受け取る非正規職アルバイトの賃金を比較する向きもある。
人事革新処によると、今年の一般職9級公務員1号俸の給料(月支給額)は168万6500ウォン。これは前年(165万9500ウォン)より2万7000ウォン(1.4%)アップした金額だ。ちなみに今年の一般職7級1号俸は192万9500ウォン、行政考試(日本でいえば国家公務員総合職試験)などに合格した5級1号俸は260万6400ウォンだ。
しかし、規定を見ると、9級公務員を含め、すべての公務員は手当てを受ける。まず、月14万ウォンの定額給食費が報酬支給日に出る。また、職級に応じた職級補助費が支給され、9級の場合、15万5000ウォンと規定されている。旧正月と秋夕には月給の60%が名節休暇費として職場長が決める日に支給される。
特定の日に受け取る祝日休暇費や各種手当てを除いて、今年最終合格した一般職9級1号俸公務員が毎月、報酬支給日に受け取る手取りは、定額給食費と職級補助費を含めて198万1500ウォンになるわけだ。
旧正月と秋夕には一般職9級1号俸基準で約101万ウォンが加算される。これに扶養家族がいたり、育児の有無、または学生の子供を抱えていたりする公務員には、さらに手当てが支給される。
今年の最低賃金は1時間当たり9160ウォンで、昨年の8720ウォンより440ウォン(5%)上がった。これを月給に換算してみれば191万4440ウォンになる。これに4大保険などを控除した手取りは約172万ウォン。9級公務員の手取りと比べてみると、約26万ウォン少ない額だ。
何よりも毎年上がる号俸と各種手当などを含めれば、時間が経つほど公務員の手取りがはるかに大きくなる。特に公務員は年金まで保障されるという点などを考慮すれば、最低賃金労働者とは直接比較が難しい。
韓国政府が選抜する今年の9級国家公務員試験には、5672人の募集に対して志願者は16万5524人にとどまり、30年で最も低い29.2倍の競争率を記録した。
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