2026 年 1月 9日 (金)
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「抗日」で急接近、でも「日米韓分断」工作は負担…中国が仕掛ける「歴史外交」に葛藤する韓国

(c)news1

中国は、イ・ジェミョン(李在明)韓国大統領の国賓訪問で「抗日闘争」の歴史を共通の文脈として掲げ、韓国との連帯感を強める行動に出た。これはイ・ジェミョン大統領が訪中後、日本を訪問することを視野に入れた戦略的な布石であると分析される。台湾問題を巡り対立する日本に対し、「韓中接近」の構図でもって圧力を強化しようとする意図があるとの見方である。

中国の習近平国家主席は5日の首脳会談で「80余年前、韓中両国は莫大な民族的犠牲を払いながら、日本の軍国主義に立ち向かい勝利した」と述べ、韓中間の歴史的共通点を強調した。

これに対し、イ・ジェミョン大統領も「韓中は日本の軍国主義による侵略に共に立ち向かった」と応じ、中国国内にある韓国の独立運動史跡(上海臨時政府庁舎)を保護してくれたことへの謝意を表した。イ・ジェミョン大統領は訪中最後の予定として、今年で建設100周年を迎えた臨時政府庁舎を訪問した。

これに先立ち、中国の国際情報紙「環球時報」の英語版「グローバル・タイムズ」は昨年12月31日付の記事で、イ・ジェミョン大統領の臨時政府庁舎訪問計画を取り上げ、誕生150周年を迎えた金九を「韓国の象徴的独立運動家かつ、日帝時代の抗日闘争の中心人物」と紹介する異例の報道をした。歴史問題に関する最大限の配慮を示し、韓国との連帯を図る中国の意図が読み取れる。

こうした中国の「友好的な演出」は、日本にとっては自然な形での圧力となりうる。日韓間にも歴史問題が存在しているからだ。

「抗日闘争」の歴史を強調する舞台を中国が提供した背景には、日中対立において韓国が中国側の立場を支持してほしいとの思惑があるとされる。専門家は中国側が、今月中旬に開催されると予想される日韓首脳会談で、イ・ジェミョン大統領が高市早苗首相に中国の立場を伝達することを期待している、あるいは圧力をかけていると見ている。

表面的には、イ・ジェミョン大統領が日本を訪れるにあたり、重い負担を背負っているように見える。昨年10月、高市内閣発足後初めて開催された日韓首脳会談では、「未来志向の日韓関係」を掲げ、関係改善で合意したばかりだからだ。

ただ外交関係者には、むしろ日本に対して歴史問題を提起する機会であるとの見方もある。ある元当局者は「イ・ジェミョン大統領が臨時政府庁舎を訪問したことや、中国で『抗日闘争の歴史』を強調した一連のスケジュールを、高市首相に紹介するだけでも効果がある。首相としても目の前でその話を聞けば、何らかの応答をせざるを得ない」と述べた。

ただ、韓国が「中国の代弁者」のように映ることは避けなければならないとの意見も多い。そう映れば、韓国が日中対立に直接巻き込まれることになりかねないためだ。これは日米韓3カ国の結束を崩したい中国の意図に乗ることにもなりうる。

この点に関連し、イ・ジェミョン大統領は7日、上海での記者懇談会で、習主席の「歴史的に正しい側に立ち、正確な戦略的選択をすべきだ」との発言に対し、「孔子の教えのように受け止めた。善く生きようという意味だと理解した」と語り、注目を集めた。習主席の発言を「一般論」に置き換え、自身が「中国の伝令」として日本を訪問するわけではないという明確な立場を示したからだ。

イ・ジェミョン大統領はまた、「(習主席が)特定の意味を込めようとしたのかは分からないが、我々が歴史的に正しい側に立とうと努力することは当然のことだ」とし、「特定の事案を意識したものであれば、私としては特別に反応する必要はなかった」とも付け加えた。

慶南大学極東問題研究所日本研究センターのチョ・ジング所長は「我々は中国の意図を認識しつつ、自国の国益に基づいた実用外交で対処すべきだ」と指摘した。

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