2026 年 4月 2日 (木)
ホーム社会「恐怖の1時間、お詫びは食事券1枚と再利用券2枚」…ソウル・漢江で座礁の運航会社、誠意を欠いた補償案に批判噴出

「恐怖の1時間、お詫びは食事券1枚と再利用券2枚」…ソウル・漢江で座礁の運航会社、誠意を欠いた補償案に批判噴出

ソウル市盤浦大橋付近で発生した遊覧船座礁事故の様子(c)news1

ソウル市の漢江・盤浦大橋付近で発生した遊覧船の座礁事故を巡り、運航会社「イーランドクルーズ(E-LAND CRUISE)」が提示した補償内容が議論を呼んでいる。

関係者によると、同社は3月30日、事故に遭遇した乗客に対し、レストラン利用券、遊覧船乗船券、交通費支給の3点を補償として提示した。

事故は同28日午後8時半ごろ発生し、遊覧船が浅瀬に乗り上げて停止。乗客359人は約1時間後に全員救助され、人的被害は確認されなかった。

補償案では、約7万9000ウォン(約8690円)相当のビュッフェ利用券を1人1枚、遊覧船乗船券を1人2枚配布し、2026年末まで利用可能としたほか、交通費として約1万1000ウォン(約1210円)を支給するとしている。

しかし、事故当時の対応や補償内容を巡り批判が強まっている。乗客からは「救命胴衣の配布が遅れ、事前案内もなかった」との指摘が出ている。

これに対し同社は「船内には定員分の救命胴衣を備えていたが、3階構造のため配布に時間がかかった」と説明し、「一部乗客が自ら取りに行く場面もあったが、全体としてはマニュアル通り対応した」と釈明した。

また、「救助後に謝罪がなく決済取消のみだった」との指摘については、「下船場所にスタッフが配置されておらず、案内に時間差が生じた」と説明している。

特に議論となっているのは、補償として再度の乗船券を含めた点だ。「気持ちが落ち着いた後に利用してほしい」との趣旨だが、事故を体験した乗客に同じサービスの利用を促すことへの違和感や、心理的影響への配慮不足を指摘する声が上がっている。

実際、救助された一部の乗客は不安を理由に別の船への乗船を拒み、そのまま帰宅したという。

同社は「事故後、水位の上昇により船は自力で移動可能となり、機体の欠陥は確認されていない」とし、「別の船もあるため、落ち着いた後に再利用できるよう提案した」と説明したうえで、「不便をかけたことについては申し訳ない」とコメントした。

ソウル市は30日、約2時間にわたり事故原因や船舶の状態を調査した。原因については船長の航路逸脱の可能性を重視しているが、運航会社側はこれを否定し、水深変化による不可抗力だったと主張している。

市は今後、調査結果を踏まえ、行政処分の有無や再発防止策を検討する方針だ。

(c)news1

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