
韓国で、年金を受け取っている高齢層の半数が依然として働き続けていることが分かった。年金を受け取っていない高齢層はさらに高い割合で就労しており、10人中6人以上が経済活動を続けている。背景には「生活費の補填」など金銭的事情が大きく作用していた。
統計庁の「経済活動人口調査・高齢層付加調査」のマイクロデータ分析によると、2025年5月時点で55~79歳の年金受給者のうち50.7%が就労中だった。このうち64.5%は「今後も働き続けたい」と答えている。
働き続けたい理由は「生活費に役立つから・お金が必要だから」が最多で、「健康が許す限り働きたい・仕事の楽しみのため」と答えた割合を上回った。年金のみでは安定した老後生活を送るのが難しい現実を反映している。
職を選ぶ基準でも「賃金水準」が圧倒的に多く、「勤務量や時間帯」が続いた。希望月収も小遣い程度ではなく「100万~150万ウォン」が最多で、「250万ウォン以上」を望む声も少なくなかった。
一方、年金を受け取っていない高齢層の就業率は63.4%とさらに高く、このうち78.4%が「将来も働きたい」と回答した。理由の大半は同じく「生活費・お金のため」だった。
また、年金受給の有無で希望する雇用形態に明確な違いが見られた。年金受給者は「時間制勤務」を63.4%が選好し、「フルタイム勤務」は36.6%にとどまった。これに対し年金未受給者は「フルタイム勤務」を80.6%が希望し、「時間制勤務」は19.4%にすぎなかった。
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