2024 年 10月 22日 (火)
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「平等でない世界を夢見るあなたに捧げる」という韓国の“セレブ”マンション広告…あなたは腹が立つか

「ザ・パレス73」広告(読者提供)(c)news1

「いつも、平等でない世界を夢見るあなたに捧げます」

ソウル市瑞草区(ソチョグ)の分譲高級マンション「ザ・パレス73」の広告に使用されたこの言葉を巡り、韓国で騒動が起きている。「平等でない世の中を夢見る」という文句が不適切だというのだ。ただ、マーケティングの文言に過度な批判をする必要はないという反論も出ている。

ザ・パレス73は分譲価格が100億~400億ウォン(約10億7340万円~43億円)に達する豪華オフィステル・マンション。広告への反応が沸騰し、5日午前にはホームページからこの文言が消えた。同日午後には接続が殺到し、ホームページにアクセスできなくなっている。

ある市民はSNSに「露骨に不平等を称賛する世界とは……。限りなく下品な資本主義、欲情のザ・パレス」と批判した。また別の市民は「分譲スローガンだけを見ても超両極化時代であることが感じられる」「現実はいつもドラマよりさらにひどいね」と書いた。

専門家からも批判的な意見が相次いでいる。

啓明大学社会学科のイム・ウンテク教授は「露骨な表現で不平等を正当化・合理化することは自制すべきだ。西洋は革命など社会葛藤を激しく体験したために富を露骨に誇示する文化は消えた。だが、われわれの社会はそうでないようだ」と語ったうえで「入居する人もこういう文句は望まないと思う」と指摘した。

一方で、一種の反語法で広告効果を挙げたという点で、マーケティング的に大きな問題ではないという意見もあった。

西原大学広告広報学科のキム・ビョンヒ教授は「ファッション広告などにも『この服は誰も着ることができない』など、露骨な差別化戦略がある。このようなやり方で注目を集めるのがマーケティング。誇張や虚偽でない以上、文句だけで批判するのはやりすぎだ」と強調する。

(c)news1

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