2024 年 10月 18日 (金)
ホーム社会「帰宅した園児が“お腹が空いた”と言っている。児童虐待だ」…韓国・幼稚園で相次ぐモンスター親の苦情

「帰宅した園児が“お腹が空いた”と言っている。児童虐待だ」…韓国・幼稚園で相次ぐモンスター親の苦情

教諭処遇改善などを促している集会参加者(c)news1

韓国のある幼稚園教諭が最近、保護者から「家に帰ってきた子どもが“お腹が空いた”と言っている。虐待しているのではないか」という苦情を受けた。園でご飯とおやつを普段通り食べた日にもかかわらず、こうした苦情が日常になっている。給食を取る前後の写真を撮影するなどして「自衛」する教諭も現れている。

与党「国民の力」と韓国政府は先月26日、国会で開かれた党政協議会で、教諭の正当な生活指導活動を保護し、児童虐待免責権を付与する内容の小・中等教育法改正案と児童虐待処罰法改正案を推進することにした。これに加え、免責対象を幼稚園・保育園教諭にも広げるべきだという声が上がっている。

ある教育界関係者は「幼稚園教諭の正当な生活指導の範囲を明示するよう幼児教育法を改正する案を以前から推進してきた。だが、事実上黙殺されている」と指摘する。

悪質な苦情などから教員の教育活動を保護するための教権保護委員会(教保委)も、幼稚園教諭の場合、有名無実化している。現行の教員地位法は小中高校と同様に幼稚園でも「教保委を置くことができる」と規定している。だが、ソウル市教育庁によると、2018~22年の5年間、幼稚園教保委の開催件数は計7回に過ぎない。

教育省は幼稚園教諭の教育活動侵害行為に関し、別途対策を準備するとしている。関係者は「8月中に教員の生活指導範囲・方式を規定した教育省告示を用意する。特殊学校と幼稚園教諭はこの告示に含まれないが、代案としてマニュアル作成を検討中だ」と明らかにした。

ただ、一部では明確な意思表現が難しい幼児に対して教諭の生活指導の範囲と児童虐待免責を法で規定すると、児童虐待に準ずるような過剰指導を放置しかねないという憂慮もある。

ある幼児教育専門家は「幼児は、先生が顔をしかめただけでも情緒的に影響を受けるので厳重に保護しなければならない。生活指導と児童虐待免責を法的に規定するより、教諭と保護者を仲裁する市・道教育庁機構を準備する方向に進むべきだろう」と話した。

(c)news1

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