2024 年 11月 25日 (月)
ホーム社会「容疑者が女性だったから氏名公表が早かった」は韓国の一部世論の誤解だった

「容疑者が女性だったから氏名公表が早かった」は韓国の一部世論の誤解だった

検察に送致されるチョン容疑者(c)news1

韓国・釜山(プサン)で同年代の女性を殺害し、遺体を損壊・遺棄したとして殺人・死体遺棄などの容疑で逮捕された女性について、警察当局が速やかに氏名公表に踏み切ったことが論議を呼んでいる。女性コミュニティでは「女性なので公開が早かった」と、不公平さと訴える声が上がっている。

警察当局は今月1日、逮捕した人物について無職のチョン・ユジョン容疑者(23)と公表した。チョン容疑者は先月26日午後5時30分ごろ、ある大学生の女性の自宅を訪ね、この女性を殺害し、遺体の一部を洛東江(ナクトンガン)に遺棄した疑い。同29日に逮捕された。

チョン容疑者と被害女性は、課外学生と教師をマッチングするアプリを通じて知り合った。チョン容疑者は「課外学生」の保護者を装って連絡を取り、「子どもを家に行かせるので勉強を教えてほしい」と約束した後、中古オンラインショップで買った制服を着て、被害女性宅を訪ねたという。

警察の調べに対し、チョン容疑者は「実際に人を殺したかった。衝動が起きた」などと供述しているという。

◇男性容疑者も同程度の日数をかけて氏名公表

今回の事件をめぐり、釜山警察庁は今月1日午後、身元情報公開審議委員会を開いて容疑者の顔と名前、年齢を公開することを議決し、同日午後4時には公開に踏み切った。逮捕の6日後だった。

だが、この措置について、韓国最大の女性コミュニティに2000件以上の投稿が寄せられた。チョン容疑者の氏名は速やかに公開されたのに、男性容疑者の事件ではその決定までの時間がかかっているという主張が多かった。

ただ、今回の公開が男性容疑者の事件より早かったわけではない。今年3月に起きたソウル・江南(カンナム)での殺害事件や昨年9月の新堂(シンダン)駅ストーカー殺人事件では事件から6日で公開された。最近のタクシー運転手殺害事件では5日後だった。

警察は法律に基づき、犯行の残忍性を考慮して、国民の知る権利などが必要だと判断されれば身元を公開する。今回の事件に対しては「犯罪の重大性と残忍性が認められ、類似犯に対する予防効果など公共の利益のため身上を公開した」としている。

(c)news1

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