
ソウル・清潭洞の商業地で中・大型店舗の空室率が急上昇している。高級ブランド街として知られるエリアであるにもかかわらず、店舗の4軒に1軒が空き店舗となる状況に直面している。家主が強気な賃料を維持しているため、空室が埋まらない状態が続いている。
韓国不動産院の統計によると、2025年6~9月期の第3四半期において、ソウル市内で中・大型商業施設の空室率が最も高かった地域は江南区の清潭洞で、23.6%に達した。前年同期(12.1%)に比べてほぼ倍増、2023年同時期(3.4%)と比較すると実に7倍近い水準だ。
11月10日午前、清潭小学校近くの裏通りを訪れると、「テナント募集」の張り紙が目立つ建物が数多く見られた。ある建物の1階は2025年3月から空室のままであり、別の3階建ての建物は、空室問題の解消を目的に再開発工事に入っていた。
こうした空室増加の背景には、高額な賃料がある。清潭洞一帯の中大型商業施設の賃料は、2020年第3四半期には1㎡当たり4万7100ウォンだったが、2025年第3四半期には6万3000ウォンに上昇している。
商業不動産専門の調査会社「サンガニュースレター」のソン・ジョンピル代表は「賃料を下げれば建物の資産価値が直ちに下がるため、家主が容易に値下げしない。こうした構造が空室の長期化を招いている」と指摘する。
また、若者を中心とする消費トレンドの中心地が清潭洞から、狎鴎亭(アックジョン)ロデオ、江南駅、聖水洞(ソンスドン)などへ移ったことも影響している。
清潭洞のある不動産仲介業者は「かつては高級の象徴として遠方からも客が訪れていたが、今では他の地域でも高級ブランドやファインダイニングが楽しめるようになり、清潭洞のステータスが相対的に低下している」と語った。
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