
「家がどこだったか思い出せません」と涙を浮かべる高齢女性が、警察の対応で無事に家族の元へ戻ったエピソードが3日、韓国警察庁の公式YouTubeチャンネルで紹介された。
この出来事は2月18日、光州’クァンジュ)西部警察署での一幕。タクシー運転手が「認知症のような症状のある高齢女性が家に帰れず困っている」と通報し、女性を連れて派出所に現れた。
女性は外出中道に迷い、タクシーに乗った。だが、自宅の場所を思い出せず、動揺のあまり「家に帰りたい」と泣き出してしまったという。
警察官は「大丈夫です、必ずお送りいたします」と優しく声をかけ、派出所内へ案内。指紋識別システムで身元確認を試みたが、女性は登録していなかった。

そこで、女性の記憶をたどるような会話を重ね、娘や知人に関する情報を少しずつ聞き出して身元照会システムに入力。その結果、家族と連絡を取ることに成功した。警察官が女性を家族の元へ送り届けると、保護者と女性から何度も感謝されたという。
この女性は1933年生まれで認知症の症状があった。動画では、家族とビデオ通話をしながら涙ぐむ様子も確認できる。
警察は18歳未満の児童や障害者、高齢者の指紋や写真・身元情報などを事前に登録しておくのが有効だとしている。
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