
「思ったより人が多いですね。食品フランチャイズでの創業を考えて来ました」
ソウル市江南区三成洞のCOEX C・Dホールで4月10日開かれた「2025年上半期 第58回IFSフランチャイズ創業・産業博覧会」に訪れた会社員のシン・ユチョルさん(25)は、両手にパンフレットをいっぱいに抱えながら語った。
午前10時の開場と同時に始まったこの博覧会には、350以上のブランド、730ブースが出展。12日までの3日間にわたって開催され、長引く景気低迷の中、“安定した創業”への関心が高まっている様子が会場の熱気から伝わってくる。
カフェ・ベーカリー・軽食・デザートなど多様な外食フランチャイズが出展し、“超低価格”や“コスパ・満足度重視”といったトレンドを反映したモデルを提案。来場した創業希望者や業界関係者は、ブースでブランドの説明や契約条件を真剣に聞き入っていた。
会場のあちこちには「長く続くブランドです!」という声や、「コスパ重視」といったキャッチコピーが目を引く。不況下の中で“安全な創業”“実用的な創業”を求める人々のニーズが色濃く反映されていた。
出展ブースのうち、Cホールでは「創業展」として、チキンやおかゆ、カフェなど飲食業種に加え、小売・サービス業種も参加し、カスタマイズ相談を実施。
Dホールでは「産業展」として、食材供給、無人システム、税務、インテリア、ロボットなどの関連企業が参加し、公的機関も現場でのコンサルティングを提供した。
会場では創業専門家によるセミナーや、ブースを解説する「ドーセントツアー」、環境に配慮した製品を紹介する「ESG特別館」、1対1のマッチング相談を支援する「ビズマッチング」など、実用性に富んだプログラムも多数実施されていた。相談ブースでは、訪問者が真剣な表情でスタッフの話に耳を傾ける様子が目立った。
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