2025 年 8月 8日 (金)
ホーム社会「女性は無能」「同性愛者ですか」…韓国人権委員長“反人権”批判続出、辞任求める声高まる

「女性は無能」「同性愛者ですか」…韓国人権委員長“反人権”批判続出、辞任求める声高まる

アン・チャンホ国家人権委員長(c)news1

韓国国家人権委員会のアン・チャンホ委員長が、女性や性的少数者に対する差別的発言や不適切な言動を繰り返していたとして、内部職員からの告発が相次いでいる。人権を守るべき国家機関のトップの“反人権的”態度に、委員会内部では辞任を求める声が強まっている。

全国公務員労働組合人権委支部によると、7月29日から委員会内部ネット掲示板で、アン・チャンホ氏の差別的言動や不適切な運営に関する告発を受け付けており、投稿コメントは130件以上、具体的な内容が記されたものはすでに40件を超えている。労組は告発内容を精査し、来週の代議員大会で対応を協議する。

寄せられた告発の中には「女性が昇進できないのはガラスの天井のせいではなく、無能だからだ」「家事や育児に特化しすぎて能力が育たなかった」といった女性蔑視的な発言や、特定の女性幹部に対して「上まで行けたのは性格がキツいから」と語った内容が含まれている。

また、職員に対し「同性愛者ではないですよね?」と尋ねたとの報告や、「エレベーターで女性職員の髪に触れた」といった不適切な身体的接触の指摘もあった。これらの発言は、職員との食事中や人権議題の報告時に出たとみられる。

アン・チャンホ氏は7月30日に内部ネットに立場文を掲載し、差別の意図はなかったと釈明。「親しみの表現だった」とし、発言や接触についても否定はしなかった。一方で「性的指向を確認しようとした意図はなく、表現の自由や差別禁止法に関する話をする中で、事前の了解を得る目的で質問した」と釈明した。

さらに「親しみや励ましの意図で身体に触れたことはあったが、外見や身体を侮辱するような言動はなかった」と説明した。

アン・チャンホ氏を巡る議論はこれまでもたびたび物議を醸してきた。就任前の著書では「身体の露出や性衝動によって性犯罪が急増する」と主張し、差別禁止法には一貫して反対姿勢を取っていた。また、2023年の共著では「近親相姦や小児性愛、獣姦までも性的自己決定権の名の下に正当化されかねない」と記している。

全国公務員労組人権委支部のムン・ジョンホ支部長は「国際的な人権基準にも背き、信頼を取り戻すには委員長の自発的な辞任しかない」と語った。

市民団体「国家人権委員会を正す共同行動」は8月4日、アン・チャンホ氏を職権乱用および業務妨害の疑いで高位公職者犯罪捜査処(公捜処)に告発する方針を明らかにした。

(c)news1

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