新型コロナウイルス感染大流行当時、在宅勤務をリードした韓国のICT(情報通信技術)業界が、今年からは「会社復帰令」を下した。この2年間、ニューノーマルになった在宅勤務が終了すると、随所で労使間の摩擦がふくらむ。
6カ月ぶりに全面在宅勤務を終了することにしたカカオが代表的だ。
昨年6月のカカオ本社職員数が3603人だが、労働組合加入者が1900人に達し「過半労組」達成を目前にした。労組はその要因を、年に4回も変わった「“行ったり来たり”勤務政策」を指摘する。
もっとも、オフィス復帰策がきっかけになった側面も大きい。すでに3N(ネクソン・エヌシーソフト・ネットマーブル)など昨年6月から全員、オフィス出勤中のゲーム会社でも不満の声が高い。
職員の間で在宅勤務は「福祉」ということに意見の違いはなさそうだ。出退勤時間を節約して個人時間をより多く持つことができるうえに、不必要な会食と“感情面での労働”も消えたためだ。非対面文化に慣れているMZ世代の間では「全面在宅は年俸1000万ウォン(約106万円)の価値」という話まで出ている。
昨年下半期からオフィス出勤を始めた30代会社員は「夕方のある人生が消えた」として「エンデミックブルー」を吐露した。
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