
韓国で「旅行商品の共同購入に投資すれば高額の配当を支払う」と持ちかける詐欺が相次いで発生している。実在する旅行会社の名義や事業者情報を盗用し、被害が拡大する事態となっている。
慶尚南道に住む40代の会社員は、旅行会社を名乗る業者から約4700万ウォン(約470万円)をだまし取られた。この業者は、旅行レビューイベントに参加すれば「オリーブヤング」や「配達の民族」の商品券がもらえると勧誘。会社員はこれに引かれ、イベントに何度も参加し、その都度、商品券を受け取った。
その後、旅行会社の職員を名乗る人物から「さらに良いイベントがある」として、共同購入形式の旅行商品を購入すれば、元本と10%以上の利益を還元すると持ちかけられた。会社員はこの話を信じ、最初は10万ウォンから投資を開始。最終的には1700万ウォンにまで金額が膨らみ、合計4700万ウォンを支払ったものの、旅行会社は「入金が遅れる」と繰り返した末に音信不通となった。
不審に思い調べたところ、業者が使っていた事業者登録番号は、実際に存在する別の旅行会社のものだったことが発覚し、名義の盗用と気づいたという。
韓国の旅行業界によると、旅行会社を装い、レビュー投稿で商品券を配布した後、信頼を得たうえで「共同購入旅行商品の投資」を持ちかける新手の詐欺手口が報告されている。
詐欺を手掛ける業者は、公式のように見えるウェブサイトを設け、「国内」「海外」「ラグジュアリー」「ホテルバカンス」などのカテゴリで旅行商品を販売しているように装っている。そして、LINEのグループチャットを活用し、共同購入形式の旅行商品の投資を呼びかける。
投資額に応じて「元本」と「販売収益」を返すとし、段階を追って投資額と収益の額を増やしていくが、最終的にはさまざまな理由をつけて入金を引き延ばし、そのまま連絡を絶つ手口だ。
被害者の一人は「グループチャットには、投資額が少ないと煽る役割の人間もいた。投資が加速し、被害額が雪だるま式に膨らんだ」と証言。「後には、被害者の中には知人からお金を借りて投資し、資金繰りに窮して『もう少し時間がほしい』と訴える人もいた」と語った。
別の被害者は「詐欺会社の旅行レビュー掲示板には、今も好意的なレビューが相次いで投稿されている」として、詐欺行為が続いている状況に危機感を示した。
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