
北朝鮮がロシアとの軍事的結びつきを軸に、ベラルーシとの協力関係を強化し、対外戦略を拡大している。特に国際制裁を回避するための経済・安全保障ネットワーク構築の動きが具体化しつつあるとの分析が出ている。
朝鮮労働党機関紙・労働新聞は27日、キム・ジョンウン(金正恩)総書記がベラルーシのルカシェンコ大統領と会談し、「友好および協力に関する条約」を締結したと報じた。外交、農業、教育、保健など複数分野での協力文書も同時に結ばれたという。
専門家は今回の合意について、軍事同盟というよりも経済や物流、外交面での連携強化に重点があると指摘する。北朝鮮がロシアと結んだ「包括的戦略的パートナーシップ」が事実上の準同盟と位置づけられるのに対し、ベラルーシとの関係は制裁下での物資調達や取引経路を補完する役割を担う可能性がある。
とりわけ、ベラルーシがロシアと密接に結びついた産業・物流構造を持つ点が注目されている。北朝鮮にとっては、ロシアを経由して欧州の技術や資源に接近するための窓口や迂回ルートとして機能し得るとの見方が強い。
また今回の動きは、ロシアを中心とした多国間協力構想とも連動している。ロシア、北朝鮮、イラン、ベラルーシ、ミャンマーなどが参加する「ユーラシア憲章」構想が浮上しており、西側主導の国際秩序に対抗する枠組みとして注目されている。
専門家は、北朝鮮・ロシア・ベラルーシの三角連携が形成されつつあるとし、権威主義国家間の結束が強まり、西側への圧力となる可能性があると分析する。
さらに金融制裁もこうした連携を後押ししている。北朝鮮とベラルーシはいずれも国際決済網から制限を受けており、ドル決済が困難な状況にある。このため、物々交換や第三国通貨を用いた取引など、新たな決済手段の模索が進む可能性も指摘されている。
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