
韓国の自然主義化粧品ブランド「魔女工場(Manyo Factory)」が、仕事と家庭の両立を可能にする福利厚生制度によって、従業員の結婚・出産に好影響をもたらしている。
魔女工場によると、同社は勤務の自律性を保証する「月単位選択的労働時間制」を実施している。この制度では、午前6時から午後10時まで自由に出退勤が可能で、特定のコアタイム(集中勤務時間)は設けず、1カ月単位での基本労働時間さえ満たせばよい仕組みとなっている。
従業員は個々のスケジュールに合わせて勤務時間を調整することができ、必要に応じて1日30分だけ出勤したり、勤務中に外出することも可能だ。この制度は、育児などでスケジュールに変動が多い従業員にとって、固定された出退勤時間の負担を軽減する実質的な支援策となっている。
この柔軟な勤務制度は、従業員の結婚や出産にも良い影響を与えた。
「月単位選択的労働時間制」を導入した2022年から昨年までの3年間の社内出生数は、導入前の過去10年間と比べて約3倍に増加した。従業員数の増加による影響もあるが、特に2024年の出生数は前年に比べて3倍増加しており、制度の効果が顕著に現れていると分析されている。
結婚もまた、直近3年間(2022~2024年)で、以前の3年間(2019~2021年)と比べて約4倍に増加しており、自律的な勤務環境が結婚・出産の決断に好影響を与えたことを裏付けている。
魔女工場は、勤務柔軟化に加え、出産・不妊治療支援制度も導入し、従業員が妊娠前後でも安心して働ける環境を整備している。出産休暇中は3カ月間、給与を100%支給し、不妊治療のための有給休暇も提供している。従業員の健康と家族計画を実質的にサポートしている。
さらに、慶弔休暇の規定も柔軟化している。結婚休暇は通常、結婚直後に取得するのが一般的だが、個人の事情に合わせ、結婚日から3カ月以内であれば自由に取得できるよう規則を改定した。その他の慶弔休暇についても、祝日を含まず、従業員が全ての有給休暇を活用できるよう配慮している。
魔女工場の人事チーム長であるハン・サンボム氏は「仕事と家庭の両立をサポートする自律的な勤務制度や多様な福利厚生により、社内での結婚や出産が増加している。今後も従業員が実感できる福利厚生の拡充に最善を尽くす」と語った。
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