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韓国のオンラインファッションストア「ムシンサ(MUSINSA)」が衣料品の素材偽装問題への対応を強化している。昨冬の偽カシミヤ表示騒動に続き、今冬はダウンジャケットでも虚偽表示が発覚し、業界全体が揺れている。
ムシンサは1月からダウンやカシミヤ素材の商品を対象に全品検査を進め、これまでに42ブランド165商品で問題を確認、取り扱い停止などの措置を取った。ムシンサが運営するセレクトショップ29CMで商品説明に虚偽表示があったことが判明したためだ。
検査対象約7968商品のうち試験成績書が提出された割合は87%に達し、追加調査でさらに不正品が増える見通し。
しかし、該当商品はムシンサ以外の韓国EC大手「エイブリー(Ably)」や「ジグザグ(ZIGZAG)」など他サイトでも販売され、ムシンサの指摘後、即座に「品切れ」とした例がある一方、一部は現在も販売している。
これを受け、韓国ロッテ百貨店は入店ブランドに試験成績書提出を義務付け、韓国ネイバーも虚偽情報掲載時は即時退店措置を取ると発表した。しかし、業界全体の対応は鈍く、「ムシンサが不正を公表し、他社はそれを受けて後追いするだけ」との批判も出ている。
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