2024 年 10月 18日 (金)
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「保守」最高裁長官候補者の判決を見ると…弱者保護、人権擁護の視線

イ・ギュンヨン新任最高裁長官候補者(c)news1

「保守派」である韓国・最高裁長官候補者のイ・ギュンヨン氏が、社会的弱者と少数者を保護し、人権を擁護する判決を多数下してきたことがわかった。特に芸能人「パブリシティ権」(肖像使用権)とトゥレット症候群(チック障害)の障害者登録を認めた判決では、新たな社会的基準を提示したと評価されている。

法曹界によると、イ氏は2013年、俳優シン・ウンギョン氏と病院間の民事訴訟でパブリシティ権を認める実務上の基準を示した。「人の名前と顔は人格権から由来するものであり、むやみに利用されない権利を持つ」としたうえ「肖像などが商品の販売を促進する顧客吸引力を持つ場合にはパブリシティ権も人格権から由来する」という判断だ。

ソウル高裁部長判事時代の2016年には、トゥレット症候群が障害者福祉法施行令に規定された障害類型ではないという理由で地方自治体が障害者登録を拒否したのは違法と判断。「障害者福祉法施行令が障害者範囲を制限的・限定的に定め、国家から保護されないようにしたことは憲法上平等の原則に違反する」と断じた。

また、2019年には、警察に放水銃で撃たれて農業従事者が死亡した事件で起訴された元ソウル地方警察庁長を無罪とした1審を覆し、罰金1000万ウォン(約110万円)の逆転有罪判決を下した。判決は「被告は指揮権を使って過剰散水が放置される実態を確認し、必要な措置を取らなければならなかった」と指摘した。この判決は最高裁で確定した。

若いころには「梨泰院(イテウォン)殺人事件」の破棄差し戻し審(1988年)で主審を務め、目撃者の証言の信用性に強い疑問を呈し、無罪判決を言い渡したこともある。

(c)news1

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