2025 年 9月 8日 (月)
ホームライフスタイルトラベル「中国人団体観光客がやって来る」…韓国流通業界に広がる「ビザなし」への期待

「中国人団体観光客がやって来る」…韓国流通業界に広がる「ビザなし」への期待

ソウル・景福宮を訪れた外国人観光客(c)news1

韓国政府が9月29日から2026年6月30日まで、中国の団体観光客を対象に一時的な無査証(ビザなし)制度を実施することを決定したことにより、流通業界全体で中国団体観光客による恩恵への期待感が高まっている。

文化体育観光省によると、3人以上の中国人団体観光客は、最大15日間、ビザなしで韓国全土を旅行できる。済州特別自治道については30日間の滞在が可能だ。

このノービザ入国の実施により、中国人観光客の流入が大幅に増えると見込まれている。韓国観光公社の外国人観光客推移によれば、韓国を訪れた中国人は2016年には807万人だったが、最新鋭迎撃システム「終末高高度防衛(THAAD)ミサイル」問題や新型コロナウイルスの影響で昨年は460万人まで減少した。

中国発の旅行客増加に最も大きな期待を寄せているのは免税業界だ。業界では、全体売り上げのうち中国人が占める割合が約70%以上と推定されており、業績改善へのプラス効果が期待されている。

ノービザ制度の施行を前に、新世界免税店やロッテ・新羅免税店は中国側と協力強化に乗り出し、迅速に対応を進めている。

百貨店業界もまた、ノービザ施行を好材料と見ている。全体の売り上げ成長は鈍化しているが、外国人による売り上げ比率はむしろ拡大しているためだ。主要百貨店の外国人売り上げ比率は約10%前後で、現代百貨店の場合、2022年には3%台だったが、昨年は10%台半ばまで急増した。

ただ、新興の流通チャネルとの競争の中で、集客の確保がカギになると予想されている。業界関係者は「客単価を高めつつ、一般のロードショップなど流通チャネルとの競争の中で観光客を引き留める差別化された戦略が必要だ」と述べた。

(c)news1

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