2025 年 10月 22日 (水)
ホーム社会「上がる銘柄、教えます」…韓国当局が明かす「午後6時に鳴る投資詐欺SMSの正体」

「上がる銘柄、教えます」…韓国当局が明かす「午後6時に鳴る投資詐欺SMSの正体」

金融監督院が例として提示したSNS勧誘アカウント=金融監督院提供(c)MONEYTODAY

「昨日のストップ高、見ましたよね? それでも信じないならバカです」――。このような挑発的な文言を含む投資銘柄の推奨SMSが、午後6時になると送られてくる事例が後を絶たない。韓国株式市場が連日で最高値を更新する中、株式投資の関心の高まりを利用して、違法な投資助言や詐欺的なリーディングルーム(銘柄指導グループ)への勧誘が横行している。

これを受け、韓国の金融監督当局である金融監督院は10月14日、YouTubeチャンネルなどを通じて、未登録の投資助言や虚偽・誇張広告といった違法な営業手法の実態を紹介し、消費者に注意喚起するキャンペーンを強化すると発表した。

金融監督院の公式YouTubeチャンネルでは、違法な助言業者の特徴や、登録業者かどうかを確認する方法として「類似投資助言業者の照会」手続きなどが紹介されている。

特に注意が必要なのは、毎日午後6時以降に送られてくる「明日の急騰銘柄」をうたったSMSだ。韓国株式市場は午後3時30分に通常取引が終了するが、その後、午後4時から6時までは時間外取引がある。この時間帯に最大10%まで上昇する銘柄に注目させ、翌日の値上がりをほのめかしてリーディングルームへの参加を促すのが典型的な手口だ。

金融監督院は「類似投資助言業者の照会」というウェブ検索を通じて、業者名を入力し、登録された正規の業者かを確認することが防衛策になると説明する。さらに、仮に類似投資助言業者であっても、1対1のチャット相談や対面での助言提供は違法行為であるため、そうした勧誘があれば詐欺の可能性を疑うべきだとしている。

また、SNSにゴルフ写真や高級品、収益証明などを投稿し、「元本保証」「利益確約」といった禁止表現を用いて信頼を演出する例も多く見られるが、これらも違法性の高い行為とされている。

金融監督院は「リーディングルームへの勧誘に使われるSMSは極めて危険」と警鐘を鳴らし、類似投資助言業者は制度上の金融会社ではないことを明確にした。類似業者は、単に届け出をするだけで営業が可能だが、専門性が保証されているわけではなく、紛争が発生しても金融監督院の調停対象にはならない。契約前には必ず届け出業者かを確認し、不法行為が見つかった場合は金融監督院や関係機関に通報するよう求めた。

(c)MONEYTODAY

RELATED ARTICLES

Most Popular