2024 年 11月 24日 (日)
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「三日坊主」を1人ではなく、みんなで解決

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ハンダルアス(Handal.us) キム・ジュニョン代表

キム・ジュニョン代表©MONEY TODAY

団体活動より1人で頑張るスタイルだった。でも読書会に参加して、考えが変わった。一緒に活動すれば学ぶことが多い。読書会が終わった後も、一緒に自身を開発できる方法はないか。こう悩みながら、学んだことを記録して共有するという「ハンダルアス」を始めた――。

これが「2019年に初めて経験した読書会が、創業に続いた」というキム・ジュニョン代表(30)のエピソードだ。2020年3月に立ち上げた「ハンダルアス」は、ソーシャル・ラーニング・フラットフォームだ。

1カ月間、同じ目標を持つ人たちと一緒に実践し、学んだことをSNSに記録しながら成長を管理する――ことを助けるフラットフォームだ。一言で言えば「30日成長記録フラットフォーム」だ。

キム代表は「読書会を通して一緒に学ぶ楽しさを知った」と振り返る。「1人ならば早く学ぶことができる。だが一緒にやれば、関心分野が広がり、幅広く知ることになるという利点がある」とも強調した。

すなわち、過去には思いもよらなかった分厚い本を読み始めたり、同じ本を読み返したり、異なる問いかけをする人たちを通して新たな発見をしたり、ということが増えたのだ。

読書会を機会に1カ月間の記録をスタートさせた際、26人が参加した。このうち、1人が「brunch」作家大賞を受賞して出版するまで至った。これは「ハンダルアス」を共同創業したイ・ジンソンさんの事例だ。創業後に計画した「1カ月間『brunch』作家になる」は「ハンダルアス」で最も人気のあるプログラムのうちの一つだ。

◇コツコツと実践できる環境提供

「ハンダルアス」は期数制(グループ加入者を時期に応じて区分)で運営され、期数につき10~15ほどの有料プロジェクトが開発される。第18期(来年1月10日~2月9日)の場合、▽1カ月間読書▽1カ月間自己発見▽1カ月間「brunch」作家になる▽1カ月間デザイン幼稚園▽スマートフォン感性写真撮影――など10余りのプログラムがつくられた。

コツコツと実践できる環境を提供するのが「ハンダルアス」の特徴という。目標を設定し、連日「何をすべきか」というミッションを与えつつ、約束した時間までに実践・記録し、ブログやインスタグラム、ユーチューブなどのSNSに認証するシステムで運用する、という仕組みだ。「プログラムが終われば、SNSを通して出版、講演、転職など、新しいきっかけに結びつく場合が多い」。キム代表はこう胸を張る。

「1カ月間『brunch』作家になる」を選択すれば、カカオトークのチャットルームに招待され、投稿を毎日書くミッションが与えられる。参加者はミッションで受けた投稿をSNSに「全世界に公開された状態」で書き、リンクをチャットルームで共有しながら、一行ずつ感想を交わす。同僚たちが応援してくれるため、達成率が高い――。

キム代表はこんな利点も語った。

「年明けには最低50冊の本を読むという計画と目標を立てる。でも、買っておいてほこりだけかぶっていたり、VOD講義を決済したのち、ログインもしなかったりする場合も多い。1人なら5%に満たない完走率が、コミュニティーを通して一緒にやれば、93%まで高められる」

30日プロジェクトの再購入率は57%を上回るほど、満足度が高いそうだ。

キム・ジュニョン代表©MONEY TODAY

◇好きなことを継続して事業化

キム代表がその面白さから始めた「ハンダルアス」は、これからも「1カ月間○○」というプログラムで、好きなことを継続して事業化していく計画だ。現時点では新型コロナウイルス感染拡大によりオンライン中心だが、将来的には1カ月生活などのオフラインコンテンツとしても拡張できると説明した。

キム代表によると、「ハンダルアス」はカフェと家を事務所のように使い、今年7月は金融業界青年創業財団「D .CAMP」開催の「D .DAY」で優勝し、最近、世界最大スタートアップ複合支援空間である「フロントワン(FRONT1)」に入居したという。その後、B2B(企業間取引)提携が相次いで売り上げも増加しているとも強調する。

来年、「ハンダルアス」は2倍の成長を目標にしている。「最高技術責任者(CTO)らをスカウトして、チームをしっかりと導き、来年6月にはアプリを発売する計画だ。月間利用者数(MAU)は今年500人から1000人を目標にしている」とキム代表は力を込めた。

©MONEY TODAY

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