
急死した夫の連れ子と遺産相続を巡って対立している韓国の女性の切実な声が18日、YTNのラジオ番組「チョ・インソプ弁護士の相談所」で紹介された。
女性によると、結婚当初、夫は3歳になる息子の存在を隠していた。事実を知って驚いたが、「ママ」と呼びかける無邪気な子どもの笑顔に心が揺らぎ、そのまま母親として育てることを決意した。
実の子のように愛情を注いできたが、息子が大学生になり、女性が自分の母親ではないことを偶然知ってから態度が変わり、口もきかなくなった。家庭は冷え切り、夫は「お前が実の子として接しなかったからだ」と女性を責め、ついには「金目当てで結婚したお前には一銭もやらない」と言い放った。
耐えきれなくなった女性は23年連れ添った夫を相手に離婚訴訟を起こした。1審では慰謝料請求は棄却されたが、財産分与については寄与度50%が認められた。
控訴した夫はその最中に心筋こうそくで急死。すると義理の息子は「父に離婚を申し立てた人に相続権はない」と主張し、女性を追い出そうとしているという。女性は「もう息子と争いたくない。1審で認められた財産分与分だけを受け取り、終わらせたい」と話す。
この事案について、ウ・ジンソ弁護士は「離婚訴訟は本人の死亡で自動的に終了する。だから女性は正式な配偶者として法定相続権を持つ」と説明。「1審の分与判決に基づく受け取りは不可能で、女性が正当な権利を得る方法は相続敷かない」と指摘した。
具体的には「遺言や特別な贈与がなければ配偶者は子の1.5倍の法定相続分を持つ。今回のケースでは、女性が全体の5分の3を受け取ることになる」としている。
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