
米国での関税引き上げの動きを前に、米国人の間で“韓国製品の買いだめ”が起きている。その中心にあるのは意外にも韓国産の日焼け止めと韓国のりだ。
米紙ワシントン・ポスト(WP)は「韓国製の日焼け止めは、紫外線カット効果に優れ、質感がなめらかで他の化粧品ともよくなじむため、米国人の間で愛用者が多い」と報じた。
WPは、SNSやオンラインコミュニティを通じて「5年前の新型コロナパンデミックの時に米国人がトイレットペーパーを買い占めたように、今回は何を買い占めているか」を調査した。その結果、多くの人が韓国産の日焼け止めを“カートに詰めている”という。
背景には、米国とアジア・ヨーロッパでの化粧品に対する規制の違いがある。WPによると、韓国やヨーロッパでは日焼け止めは“化粧品”に分類されるが、米国では“医薬品”として厳しく規制されている。使用できる紫外線フィルターが限られているため、質の高い製品の開発が難しいそうだ。
このため、多くの米国人は効果・使い心地ともに優れる韓国製日焼け止めに注目し、関税が上がる前に買いだめしているのだ。
また、韓国のりも買いだめ対象として注目されている。フロリダ州タンパで寿司店を営むある人物は「関税引き上げが近いと聞いて、保存スペースを取らず常温保存が可能な韓国産のりを大量に仕入れた」と語った。特に日本産のりに代わる選択肢として、品質や保存性の高さから韓国産のりを選ぶ動きが広がっている。
今後、韓国製品への関税が実際に引き上げられれば、こうした“韓国製品サバイバル購入”はさらに拡大する可能性が高い。
(c)MONEYTODAY