デモの騒音で授業権が侵害されたとし、清掃労働者を相手に民事訴訟を提起した韓国・延世大学の学生たちが敗訴した。
ソウル西部(ソブ)地裁はこのほど、延世大学の学生、イ・ドンス氏らがキム・ヒョンオク公共運輸労組延世大分会長ら2人を相手取って起こした損害賠償請求訴訟で、原告の請求を棄却した。
判決後、延世大学校清掃労働者訴訟代理人団は「清掃労働者が提供する労働の結果を享受する学生もやはり彼らの正当な権利行使を一定部分受忍、する義務がある。裁判所判決は共同体に対する連帯意識なしに自身の権利だけを主張できないという事実を明確に確認したもの」と明らかにした。
延世大学の清掃労働者たちは、2022年3月から5カ月間、昼休みを利用して学生会館前で時給引き上げとシャワー室設置、人員拡充などを要求する争議を展開した。
これに対し、延世大の学生ら3人が集会の騒音で授業を妨害されたとし、業務妨害や集会示威法違反の罪で清掃労働者を告訴・告発して、授業料と精神的損害賠償、精神科診療費名目で約640万ウォンの支払いを求めて提訴した。
事件を捜査した西大門(ソデムン)警察署が2022年12月、業務妨害容疑を不送致としながらも、集会示威法違反容疑で送検した。ただ、ソウル西部地検が補完捜査を要求すると、警察は最終的に不送致決定を下した。
ソウル警察庁捜査審議係が昨年6月、集会示威法違反容疑の不送致に法的判断を審議したが、決定を維持することで結論を下した。
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