
グローバルのテレビゲーム・コマース企業「エクソラ(Xsolla)」が、デジタルファッション・バーチャルエンターテインメント企業「アルタヴァ・グループ(ALTAVA Group)」と新たな戦略的パートナーシップを締結した。
モルガン・スタンレーによると、パーソナライゼーションの拡大、没入型デジタル環境、アバターを基盤としたコマースの普及によって、デジタルファッション市場は2030年までに500億ドル規模に達すると見込まれている。
両社の協業により、ゲーム開発者やパブリッシャーはアルタヴァの高品質なデジタルファッション資産のカタログにアクセスでき、ラグジュアリーファッションの知的財産(IP)をゲーム体験に創造的かつ拡張可能な形で活用することが可能になる。
エクソラとアルタヴァは、ゲーム業界向けに特別に厳選された3Dファッション▽アバターカスタマイズ▽独占ブランドコンテンツ――を提供するオンラインマーケットプレイスを構築する。これにより、開発者はアルタヴァのラグジュアリーブランドを基盤としたバーチャルアイテムを収益化する機会を得られる。
また、このパートナーシップは、主要なエンターテインメントおよびファッションIPを活用したゲーム内資産の創出・収益化の機会を拡張し、アルタヴァのデジタルとフィジカルを結ぶソリューションをもとに、世界各地のオフラインイベントで実物商品の購入が可能になる。
エクソラは別途提供するコマースツールによって、開発者がアバターカスタマイズ、マーケットプレイス登録、ゲーム内イベントなどさまざまなコンテンツと連動できるよう支援する。今回の協業には、デジタルおよびユーザー生成コンテンツを含む柔軟な収益分配モデルも含まれている。
協業を通じて、プレミアムIP、文化的関連性、デジタルとフィジカルの連携、プレイヤーの創造性といった要素を基盤に、ファッションとゲームの融合の在り方を拡張し、次世代のインタラクティブな体験を実現することが期待されている。
エクソラは、ゲーム業界に特化したサービスとソリューションを提供するグローバルゲームコマース企業だ。2005年に設立されて以来、世界中の数千のゲーム開発者およびパブリッシャーがゲームを通じて収益を生み出せるよう支援してきた。同社は、グローバル展開・マーケティング・マネタイズの複雑さを解消して開発者がより広い地域に進出し、より多くの収益を得て、ゲーマーとの関係を築けるようにすることを目指している。本社は米カリフォルニア州ロサンゼルスにあり、東京やロンドン、ベルリン、ソウル、北京、クアラルンプール、ローリー、モントリオールなど世界各地に支社を構えている。
アルタヴァは、ルイ・ヴィトン・モエ・ヘネシー(LVMH)のスタートアップ支援プログラム「La Maison des Startups」から誕生したAI基盤のファッションテック企業。同社は、ゲームやバーチャルプラットフォーム、多様なアバターシステムに最適化された3000点以上の3Dファッション資産ポートフォリオを保有している。主な提携ブランドとしては、バルマン(Balmain)、クラランス(Clarins)、フェンディ(Fendi)、ルノー(Renault)など、20社以上が挙げられる。
エクソラのチーフ・ストラテジー・オフィサー(最高戦略責任者)であるクリス・ヒューイッシュ氏は「アルタヴァのデジタルファッションに対する革新的なアプローチは、ゲームコマースを開発者とプレイヤー双方のために新たな可能性へと広げようとする我々のミッションと完全に一致する。今回の協業を通じて、ゲームが自己表現とアイデンティティ、プレミアムIPへのグローバルな需要に応える、没入感と拡張性のある本物のラグジュアリーファッション体験を実現していく」と語った。
アルタヴァ・グループの創業者でCEOを務めるアンディ・クー氏は「エクソラとのパートナーシップは、ラグジュアリーを単なる流行ではなく、デジタル文化の真の一部としてゲーム世界に取り込むという我々の使命を加速する。高級ブランドIPとエクソラの強力なインフラを融合させることで、開発者、ブランド、プレイヤーのすべてに実質的な価値を提供し、新たな体験、市場、収益を創出していきたい」と語った。
両社は協業を通じて、K-POP、K-ドラマ、アイドルなどのK-カルチャーIPと連携したグローバルコンテンツの展開も予定しており、今年中に多数のグローバルブランドとのコラボレーションキャンペーンを展開する。
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