
韓国の人気焼肉チェーン「セマウル食堂」新村店が、2008年の開店から17年にわたり愛された店舗の歴史に幕を下ろした。経営難が理由とされ、店舗前に掲示されたユーモアを交えた閉店案内文が話題を呼んでいる。
10月30日、韓国のあるオンラインコミュニティには「17年間営業していたセマウル食堂 新村店の近況」と題する投稿が掲載され、店頭に掲示された閉店の案内文の写真が添えられた。
そこには「経営が厳しく、ロト当選を願いましたが当たりませんでしたので、営業を終了します。これまでご来店いただいた皆様、ありがとうございました。2008〜2025」とユーモラスながらも切実な感謝の言葉が綴られていた。
セマウル食堂新村店は、西江大学や延世大学などを抱える学生街・新村の名物飲食店として親しまれてきた。しかし、2010年代に入ってから街の商圏は徐々に縮小。
特に、2010年から延世大学の新入生が仁川・松島国際キャンパスに通学する形に変わったことで、新村周辺の若者人口が激減。さらに新型コロナウイルスによる長期の外出自粛やデリバリー文化の普及も追い打ちをかけた。
ソウル市によると、2024年初めの新村・梨大一帯の小規模商店の空室率は18.3%に達し、前年同期比でほぼ倍増。これは、5軒に1軒が空き店舗となっていることを意味する。
一方、名所・明洞(ミョンドン)では外国人観光客の回復により空室率が1.8%まで回復したが、大学街の回復は遅れているとされる。
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