
韓国のイ・ジェミョン(李在明)政権が掲げる代表的な教育政策「ソウル大を10校作る」は、私教育費問題の根本的な解決には限界があるとの指摘が出た。首都圏大学を頂点とする序列構造を打破するためには、大学への財政支援を通じて、大学側が自主的に平準化政策に参加するよう誘導する必要があるという意見だ。
国家教育委員会が8日発表した『公教育革新報告書-私教育問題解決のためのモニタリング課題』によると、2024年の私教育費総額は約29兆2000億ウォン(約3兆1550億円)で、前年より2兆1000億ウォン(約2273億円)、7.7%増加した。2020年と比較して9兆8000億ウォン(約1兆0604億円)、50.5%も増えている。学齢人口が減少しているにもかかわらず、2021年以降、私教育費は毎年最高記録を更新し続けている。
2024年の私教育参加率は80%で、前年より1.5ポイント上昇。2019年(74.8%)と比べると5.2ポイント増加した。週当たりの私教育参加時間も7.6時間で、前年より0.3時間増えた。
生徒1人あたりの月平均私教育費は47万4000ウォン(約5万1239円)、私教育に参加している生徒の月平均私教育費は59万2000ウォン(約6万4007円)で、それぞれ前年比で9.3%、7.2%の増加を記録した。
私教育費の増加原因としては、大学入試競争の過熱、学歴主義、大学序列化が挙げられている。2024年に成人5000人を対象にした教育課題に関する意識調査では「入試競争による私教育の拡大と過度な支出が問題」との回答が41.3%で最多だった。次いで「過度な学歴主義・学閥主義が問題」との回答が41.2%。大学序列化が深刻であると答えた人は85%に達した。
国家データ庁による2024年の小中高校生の私教育費調査によれば、月収が800万ウォン(約86万4800円)以上の世帯では、生徒1人あたりの月平均私教育費は67万6000ウォン(約7万3106円)だった。これに対し、月収300万ウォン(約32万4300円)未満の世帯では20万5000ウォン(約2万2160円)にとどまり、親の経済力が子どもの教育機会に直結しているという構造的問題が明らかとなった。
また、ソウルの江南3区を中心に、首都圏や大都市には「名門学区」や大規模な入試塾が集中している一方、農漁村地域や低所得層の多い地域では、学習施設や教育プログラムが不足していることも問題点として挙げられた。これにより、入試専門人材や教育サービスの供給にも偏りが生じている。
報告書は「私教育費を解消するためには、最終的に大学序列の解消が必要である」とし、「幼稚園から高校までの教育の最終関門である大学入学段階で、大学の序列問題が解決されなければならない」と強調した。
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