2025 年 4月 15日 (火)
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「ジブリ風」の裏に潜む不安…AI学習に使われるかもしれない“あなたの顔”

「芝生の上に座っている子どもをジブリ風で描いて」というリクエストに基づき、ChatGPTが生成した画像(c)news1

「ジブリ風のプロフィールに変えたけれど、ふと“この写真、AIの学習に使われてるんじゃ?”と思って不安になった」

韓国で最近、爆発的に人気を集めている「ジブリ風プロフィール画像生成ブーム」の裏で、利用者の個人写真がAI学習に利用されることへの懸念が広がっている。

AIチャットボット「ChatGPT」の画像生成機能が話題を呼び、オープンAIが収集した写真(特に顔画像)がAIモデルの訓練に活用されるのではないかという声が利用者の間で高まっている。

アプリ分析会社IGAWorksの「モバイルインデックス」によると、2025年3月の韓国国内におけるChatGPT月間アクティブユーザー数(MAU)は前月比31.6%増の約510万人と過去最多を記録。前年同月(88万人)比では約5.4倍に増加した。

画像生成機能「ChatGPT-4o」のリリース直後には、日間アクティブユーザー(DAU)も急増。3月27日の125万人から、4月2日には308万人へと2.5倍以上の伸びを見せた。

もしもこれらのユーザーが一度でも自分や家族・友人の顔写真をアップロードして画像変換を依頼していれば、オープンAIは200万~300万人分の韓国人顔データを取得した可能性があると推測されている。世界規模では数億枚に達するとみられる。

実際、オープンAIの最高執行責任者(COO)は最近、X(旧Twitter)で「1億3000万人以上のユーザーが7億枚以上の画像を生成した」と明かしている。

オープンAIのプライバシーポリシーによると、ユーザーが入力したプロンプトやアップロードしたコンテンツ(画像・音声・動画など)は、AIモデルの改善目的で使用され得ると明記されている。

ただ、ユーザーは「設定」→「データ制御」メニューで「モデルの改善」項目のオフ設定をすることで、個人データをAI学習に利用されないように制限することが可能だ。これにより、個人データがOpenAIの訓練素材に使われないよう保護できる。

オープンAIは「収集したデータはマーケティングや広告プロファイリングには使用しない」としたうえで、「ChatGPTがより有用になるために、ユーザーとの対話から学習する」と説明している。

法律専門家は、個人が特定され得る顔写真などの“センシティブな画像”は安易にアップロードしない方がよいと警告する。

(c)news1

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