
ソウル中心部の新世界百貨店本店で、爆発物が仕掛けられたとの脅迫文がインターネット上に投稿され、店内にいた買い物客や従業員が一斉に避難する騒動が発生した。実際には爆発は起きず、百貨店側は内部の安全が確認された後、営業を再開した。
ソウル市警によると、5日正午すぎ、インターネットコミュニティ「DC Inside」に「新世界百貨店本店には絶対に行くな。昨日、1階に本物の爆薬を仕掛けた」との趣旨の投稿があり、「午後3時に爆発する」との文言も記載されていた。
警察と消防は午後1時43分に通報を受けて直ちに出動。新世界百貨店本店(中区)に駆け付け、利用客や従業員を避難させた。百貨店側も協力し、館内放送で避難を呼びかけた。
地下フロアのカフェでは、客が放送を聞いて急ぎ立ち去ったため、テーブルには飲みかけのコーヒーがそのまま残された。地下通路を通じて来店しようとした客たちは、明かりのついた売り場を前にしても入場できず、戸惑う様子を見せた。
避難が完了した後、警察特攻隊が内部に入り、爆発物の有無を捜索。数十人規模の警察官が現場を封鎖し、一般市民の立ち入りを制限した。バスも百貨店前には停車できず、公共交通機関も一時混乱した。
避難した客や従業員は不安げな表情で建物を見守り、中には百貨店向かいの明洞商店街まで移動する人も見られた。買い物袋を手にした外国人観光客も状況を注視していた。
午後3時、爆発予告時間が過ぎても何も起きず、通りにいた市民たちは次第に解散。しかし一部はまだ建物の様子を見つめていた。ある市民は「こんな嘘をつく人は一体何を考えているのか」と憤りをあらわにした。
警察はその後もしばらく内部の捜索・点検を続け、爆発物がないことを確認。新世界百貨店は通常営業を再開した。
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