米テレビ界最高の栄誉とされるエミー賞の授賞式で「イカゲーム」が非英語圏ドラマで初めて監督賞と主演男優賞を受賞した。
米動画配信大手ネットフリックス(Netflix)の集計によると、「イカゲーム」は公開後28日間の累積視聴時間が歴代最高の16億5045万時間を記録し、他の人気作に大きな差をつけている。韓国の視聴者だけにとどまらず、韓国を含む94カ国で最も多く見られたのが「イカゲーム」の特徴だ。
「イカゲーム」の成功で、韓流コンテンツに対する期待も大きくなった。
韓流コンテンツの競争力を目の当たりにしたネットフリックスは、韓国にアジア初の映画特殊効果の製作施設を構築する投資を決めた。子会社スキャンラインVFXコリアを通じ、6年間で1億ドルを投資している。
ネットフリックスは韓国でオリジナルシリーズの製作を増やしている。
後発のディズニープラス(Disney+)も、韓国製作コンテンツでネットフリックスに追いつく勢いだ。ユ・ジェソク、イ・グァンスらが出演するバラエティ「ザ・ゾーン:サバイバルミッション」の放映を始めた。ネットフリックスでも、すでにアジア圏で大きな人気を得た「ランニングマン」のメンバーを起用した芸能番組を放映したことがある。
ディズニープラスは今年上半期だけで韓国製作コンテンツを4本出し、BTSのロサンゼルスコンサートも独占公開した。年内に映画とドラマ、芸能で韓国製作の5本を追加公開する計画だ。
アップルTV+(プラス)やHBO Maxなどの米プラットフォームは、ネットフリックスの韓国コンテンツ戦略にならって、韓国市場に接近している。韓国の製作陣と俳優らが世界を舞台に活動できる機会が開かれた。量的膨張の中で「イカゲーム」に続くコンテンツが期待される。
「イカゲーム」以後、注目された韓国コンテンツは「地獄が呼んでいる」「今、私たちの学校は…」「カーター」などだ。「イカゲーム」の成果に力づけられ、韓国製作オリジナルコンテンツにネットフリックスも力を入れ、公開初期には簡単に1位に上がることもあった。しかし「イカゲーム」のように長期間グローバル興行をしたコンテンツはまだ出ていない。
むしろ「イカゲーム」の成功後、韓国製作コンテンツへの投資が容易になり、質的には成長できずにいるという評価も出ている。以前なら製作に至らなかった作品まで投資を受けているという指摘すらある。
グローバルOTTの豊富な資本力で、スター級俳優らが簡単にキャスティングされる利点がある半面、一部の作品では俳優らが本来の役割を果たせないでいる。物量攻勢で質的にはむしろ後回しになる作品も出てきているという評価だ。
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