
韓国で旧正月に際し、未婚・非婚の人々にとって名節は楽しみよりも負担に感じられることが少なくない。
「まだ結婚しないの?」「理想が高すぎるんじゃない?」――。親族が集まる席で何気なく交わされるこうした言葉に、当事者は笑って受け流しても、心には小さな傷が残る。露骨な侮辱ではないが、繰り返される質問や比較は明確な圧力であり、差別だとの指摘もある。
オンライン上には「名節になると自分が小さく感じる」「結婚の有無で人生を評価される気分だ」といった声が後を絶たない。会社員のA氏は「結婚の予定はないと話したら、『それじゃ将来さびしくないの?』と何度も言われた。説明すればするほど自分が変わり者のように扱われる気がした」と打ち明けた。別のネットユーザーは「兄弟の中で一人だけ未婚という理由で、自然と会話から外される」と吐露する。
問題は、こうした発言の多くが「心配」や「冗談」の装いをまとっている点にある。そのため指摘しづらく、拒めば「敏感すぎる」と受け取られがちだ。しかし専門家は、こうした問いかけは個人の選択や生き方を尊重しない典型的な“ソフトな暴力”だと指摘する。結婚の有無は世間話の一部ではなく、極めて私的な領域だという。
家族という名のもとで無意識に投げかけた一言が、誰かにとっては名節の間ずっと胸に残る傷になる。
「いつ結婚するの?」ではなく、「最近どうしているの?」と尋ねる社会へ――。
名節は互いを値踏みする場ではなく、それぞれの人生をそのまま認め合う時間であるべきだ。今年の旧正月こそ、結婚していないという理由で誰かを居心地悪くさせないという共感が求められている。【NEWSIS キム・ジョンミン記者】
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