ソウル市東大門区(トンデムング)の京東(キョンドン)市場に行列のできる「スンデ店」がある。コスパが抜群で市場の人通りが少なくても、この店だけは何十人という客が詰めかけている。
2月28日正午ごろ、この店の前だけ20人余りの列ができていた。10代から70代まで年齢はさまざま。行列を見た人がまた加わり、午後1時半ごろには列は50人にまで増えた。
スンデは韓国伝統の腸詰めの一種。店員は沸騰する釜からスンデ、豚の胃袋、頭肉、ホルモンなどをすくい上げ、別の店員は食材を売り場に並べて客の注文に応じて肉の塊の重さを量る。
通りかかった40代女性は並んでいる人に「ここは何を売っているのですか。いくらなんですか」と尋ねた。
値段は破格だ。粉食店5人分のスンデ1キロは4000ウォン(1ウォン=約0.11円)。それでも価格は10年前より500ウォン値上げしたという。近くの他の店より500ウォンは安い。他に頭肉半匹1万2000ウォン、肝臓2000ウォン、ホルモン1斤(約600グラム)7000ウォンなど。よそのぼったくり騒ぎとは大違いだ。
飲食レビュー専門のユーチューバーが26日、この店を紹介する映像を掲示し、さらに人気がぐんと上がった。
店長はこの道25年のベテラン。スンデと付属の肉を合わせて1日に1トンは売るという。店長は「物価が大幅に上がって、最近ますますお客さんが増えた」と笑った。
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