
60代男性の喫煙を巡って口論となり、その体を押したとして暴行罪で起訴された韓国の40代男性被告に対し、水原(スウォン)地裁は正当防衛を認めて検察の控訴を棄却し、1審に続いて無罪を言い渡した。司法関係者が6月28日、明らかにした。
事件は2023年5月4日午後4時ごろ、京畿道利川市(キョンギド・イチョンシ)の横断歩道付近で発生。男性が吸っていたたばこの煙に被告が不快感を示し、言い争いになった。被告は男性の体を両手で4回押したとして暴行罪に問われた。
被告は「たばこの煙が不快だったため独り言で悪態をついたのを聞きつけた男性が怒って追いかけてきた」と供述。「否定してその場を立ち去ろうとしたが、男性が拳を握って進路を塞いできたので押しのけたにすぎない」と主張していた。
1審判決では「男性は被告の腕をつかんで妨害し続け、物理的干渉を加えていた」と認定。被告の行為について「攻撃される可能性を感じて押しのけた行為は消極的な防衛措置として合理的な理由がある」と正当防衛を認め、無罪を言い渡した。
2審判決もまた「原審の判断は妥当で、検察の事実誤認の主張には理由がない」として控訴を棄却した。
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