「最近、メンバーの1人をフォーカスした映像をたくさん撮っていますよね? 今はカメラ1台で6台が撮ったような効果を出すことができます」
キヤノンコリアは22日、国際放送・メディア・音響・照明展示会(KOBA2024)が開かれたソウル・コエックスでメディアセミナーを開き、カメラと関連した多様な情報を伝えた。
今年32回目を迎えた「KOBA2024」でキヤノンは参加企業の中で最大規模の展示スペースを運営した。
この日は▽撮影現場を再現した放送スタジオコンセプトの「スタジオゾーン」▽放送ライブ中継やストリーミング、講義など映像撮影用に活用できる「PTZカメラゾーン」▽VRコンテンツと下半期発売予定の新製品VRレンズ2種を見ることができる「VR体験ゾーン」――などが用意された。
特に人工知能(AI)ベースのマルチカメラ映像編集システムであるバーティゴ(VERTIGO)X EOSR5Cをデモンストレーションする「バーティゴ(VERTIGO)ゾーン」は来場客の視線をとらえた。
VERTIGOはKBSが2018年から独自開発したAIベースのマルチカメラ映像制作システムだ。マルチGPUベースのレンダリングシステムを利用して8Kカメラ1台で撮影した映像で、複数の人物を自動で追跡し、個人別の映像を生成することができる。
キヤノンコリアのファンマーケティング部門マネジャー、ファン・ジョン氏は「AIはカメラ市場に多くの変化をもたらし、それはわれわれが追求すべき方向と一致する。プロでなくても、カメラさえあれば簡単に写真や映像を作ることができる」と話した。
かつて、アナログ時代には良い装備を備えても手動で操作しなければならず、プロとアマチュアの差が大きかった。だが、今は誰がカメラを持っても簡単に撮影ができる。
キヤノンコリアは、ウェディング撮影会社やモデル撮影などの分野でも活発にコラボレーションしている。
ファン氏は「これまでウェディング写真は撮る人によって仕上がりの差が大きかった。だが、今はプロでなくても最新ミラーレスカメラを持っていくらでも撮影できる。データを集めて活用し、AIコンピュータプログラムが加工・編集する」と説明した。
「キヤノンマスターズ」として活躍しているキム・ボソン監督もやはり「今はただカメラを持ってモデルに近づいたり遠ざかったりすれば良い。カメラが多くのことをしてくれるので、指が忙しくなることもない。フレーミング(構図)だけに集中すれば良い」と語った。
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