2024 年 12月 14日 (土)
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韓国釜山・禁煙区域なのに「知らんふり」集団で喫煙…まもなく「過料」にも「平然」

16日午後、釜山鎮区サムジ公園一帯でたばこを吸っている市民ら(c)news1

韓国釜山(プサン)中心部、釜山鎮区(プサンジング)のサムジ公園。今年5月、禁煙区域に指定されたこの場所で、啓導期間があまり残っていないにもかかわらず、依然として多くの喫煙者が日常的に、無分別にたばこを吸い、非喫煙者に被害を与えている。

◇9月から5万ウォン賦課

今月16日午後1時ごろ、サムジ公園。昼食を終えた市民らがたばこを吸うために続々と集まっていた。

この公園は禁煙指定区域で、9月から喫煙摘発時に過料5万ウォン(1ウォン=約0.1円)が賦課される。公園のあちこちには禁煙区域であることを知らせる案内板と啓導期間を案内する横幕などが設置されていたが、喫煙者らは気にもせず横幕の下でたばこを吸っていた。

喫煙中の大学生は「周辺に喫煙ブースがなく、適当な喫煙スペースも不足している。暗黙的なルールのようにここでたばこを吸うことになる。過料処分が施行されるとしても以前から禁煙区域であることを知っていたので効果は微々たるものではないか」と語った。

サムジ公園からあまり離れていない西面メディカルストリート一帯も禁煙区域に指定されている。だが、喫煙者と非喫煙者が入り混じっていた。ここは過料が賦課される区域であると同時に歩道であるにもかかわらず、すでに「喫煙者の巣窟」に化したように見えた。

非喫煙者の1人は「多くの人がここで喫煙することを当然視している。たばこを吸わないでほしいと言うのは怖く、そのまま避けて行く場合が多い」と訴えた。

◇禁煙区域の管理人員が不足

区保健所によると、区内で現在、管理中の禁煙区域は1万カ所以上あるのに、これを管理する人員は6人だけだ。

保健所の関係者は「区で指定した禁煙区域のほかにも、市条例と国民健康増進法による指定禁煙区域だけで計1万カ所を超える。6人の人員が交代で管理しても、すべてを取り締まるのは現実的に難しい」と訴えた。

保健所が集計した釜山鎮区禁煙区域内の喫煙摘発件数は2020年の846件から2021年には1195件へと大幅に増加し、2022年には2505件と前年比約2倍ほど増えた。

地道な啓導活動と禁煙キャンペーンにもかかわらず摘発件数が日々増加しているわけだ。

保健所の公務員は「釜山鎮区の喫煙摘発件数は他の区・郡に比べてはるかに高い。通報を受けて出動しても喫煙者が現場を離れた後なら取り締まることができない」と困難を訴えた。現場で喫煙者がたばこを吸う姿を確認して初めて摘発できるのだ。

この公務員は「多くの方が禁煙区域であることを知りながら喫煙するのが常で、サムジ公園の場合、まだ過料が課されていないため警戒心を持たない傾向がある。保健所で禁煙区域の横幕設置と禁煙キャンペーンなどを着実に実施しているが、市民の積極的な協力なしには効果を期待することは難しい。市民の禁煙協力と意識改善が切実に求められる」と強調した。

区は過料が賦課される9月に合わせて、サムジ公園一帯をバスキング(路上ライブ)空間に変貌させる案を検討中だ。

(c)news1

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