
AI(人工知能)を専門とする韓国の「コナンテクノロジー(Konan Technology)」が空軍の主力訓練機における統合訓練管理システムの高度化を進める。老朽化した装備の交換にとどまらず、高性能サーバーと最新のセキュリティソリューションを導入し、操縦および整備訓練の質を革新する。
コナンテクノロジーは8月18日、国軍空軍戦力支援体系団が推進する「T-50系列 TIMS老朽装備交換事業」の主事業者に選定されたと発表した。契約規模は18億ウォン台で、事業は11月まで進められる。
今回の事業は、空軍が運用してきた既存の統合訓練管理システム(TIMS)の性能低下とセキュリティの脆弱性を解消するために推進されたものだ。装備の老朽化と分散された運用環境が、システム管理をさらに難しくしていたとされる。
コナンテクノロジーはこの課題解決のため、カスタマイズされたシステムを構築する。高性能サーバーと最新のセキュリティソリューションが中核であり、単なる装備交換を超え、仮想シミュレーション訓練の統合運用管理と品質向上までを目指している。
今回の受注の背景には、同社が積んできた豊富な国防・公共事業の経験がある。空軍のAI基盤による航空機、乗務員、整備および保険(ACMI)体系の構築や、韓国航空宇宙産業におけるデータ移行技術の確保経験が代表的だ。国防省のインテリジェントプラットフォームや国家記録院の災害復旧システム構築など、データ移行関連事業の実績も強みとして作用した。
コナンテクノロジーは、国内では珍しく国防分野にAIソフトウェアを供給してきた企業の一つとされる。2024年に「防衛産業革新企業100」に選定された後、AIパイロットの開発やLIGネクスワンとの国防ICT研究開発課題の遂行などを進めている。先月には「国防AIテックサミット」を開催し、10年間の実戦事例を公開した。
コナンテクノロジーのキム・ギュフン国防AI事業部理事は「システム分野の国産化や国軍向け生成型AI導入事業など、相次ぐ受注の成果は、我々の国防AIにおけるリーダーシップが証明された結果だ。先端AI基盤の統合訓練管理システム構築に拍車をかけていく」と述べた。
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